「美しいレイアウトで良い読書体験を」オンライン出版サイト『BCCKS』が新リーダー等を発表

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●あたらしい出版『BCCKS』が新ブックリーダーの発表会を開催

誰でもウェブから電子書籍をつくることができるサービス、『BCCKS(ブックス)』が現在の開発状況とこれからのサービスリリース予定について発表しました。

●BCCKS(ブックス)
http://bccks.jp/

あたらしい『BCCKS』リーダー

●「BCCKSは、決してやめない」さまざまなものを保存していくサービスとしての決意表明

発表会は恵比寿LIVING ROOMで開催されました。まずは『BCCKS』社長の山本祐子さんが登壇し「さまざまなものを保存していくため、BCCKSは決してやめないサービスであり続ける」「誰でも本をつくって表現できるサービスをつくるためプロが集まった」と『BCCKS』のコンセプトについて語りました。なんと既に『BCCKS』を通して2万8千冊以上の「本」が生まれ、3年以上の運営の中で公序良俗に反する等の理由で削除された本は一冊もない、とのことです。加えて法人利用と、個人利用をサービス上で共存させることは難しい、ということも語られていました。確かにCGMサービスにおいて両者の共存はひとつの課題ですね。
松本さんが『BCCKS』について語る
次いでCCOの松本弦人さんが登壇し、「あたらしいBCCKSの全貌」について語りました。あたらしい『BCCKS』システムから出力された「電子書籍」はPCブラウザ、Android、iPad、iPhoneなど複数の環境で読書ができるようになってるそうですよ。それらを総称して『BCCKSリーダー』と呼んでいる、とのことです。『BCCKSリーダー』のデモもありましたが、軽快に動作していました。PCブラウザでのデモは既にサイトにあり、そちらは体験できます。それにしても特筆すべきなのはレイアウトや文字組の美しさ。記者は陳腐な表現しか浮かばす恐縮ですが、まさに「紙の本をそのまま見ているような感覚」です。美しく、読みやすく、最高の読書体験のためのさまざまな工夫と試行錯誤がおこなわれたようです。

そのとき僕が感じたのは「BCCKSは、コンピューターの中に『書籍』をエミュレーションしようとしている」ということです。そこには「紙の本」がコンピューターの中に生まれ変わった姿で存在しており、手を伸ばせば触れられそうな気さえしました。読む、ということだけで考えれば、美しい電子書籍リーダーは他にもありますが、編集作業から読むところまで、誰でもわかりやすく簡単なインターフェースで作業でき、それらがすべてネットとコンピューターの中で完結している。そこに感動を覚えました。

●あたらしいBCCKSリーダー
http://labs.bccks.jp/

続いて、山本社長が実際に『BCCKS』で電子書籍をつくる様子を実演しました。あらかじめ目次などはつくってあったようですが、会場の様子を松本さんが撮影し、その写真を電子書籍に取り込みながらその場で制作をおこなっていました。まずは『BCCKS』のエディターを立ち上げ、エントリーという形で記事を追加。レイアウトを選択します。レイアウトは後で変更も可能で、例えば文字や写真を流し込んだ後に二段組、三段組にレイアウト変更すると、実際に結果もそれに合わせて変化していました。これを見ていて思い出すのは、ブログの編集画面。まさにブログの手軽さで電子書籍が完成していきます。完成イメージもいつでも確認可能。最近、記者は組版はやってませんが、むかーし組版ソフトを使っていたときは、それはそれはもう組版ソフトが遅くて作業が大変だったのを覚えています。それが今、ブラウザ上でサクサク動いているのを見ると、凄い時代になったんだなとちょっと感動しました。こちらのあたらしい編集ツールもしばらくはおあずけなんだそうで、7月頃にモニター募集、本格的な公開は8月を予定しているそうですよ。モニター募集は『BCCKS』登録ユーザーに対して発行されているメールマガジンでお知らせするそうですので、興味ある方は『BCCKS』に登録しておきましょう。
エディターで編集した内容を出力すると、ブラウザでの閲覧はもちろんのこと、Android,iPad,iPhoneなどマルチデバイス展開が可能となります。これはなにげに凄いことです。

電子書籍制作実演

山本社長から説明のあったリリーススケジュールによれば、年内は以下のような予定だそうです。

●7月
・iPad版、PCサイトをオープン
 …まだ本はつくれない。BCCKSでつくった本、これまでつくってもらった本を順次公開。
・編集は、モニターのみに限定公開。

●8月
・編集ツールの一般公開
・iPhone,Android版のBCCKSリーダー公開

●9月〜10月
・ソーシャルリーディング機能
・他のサービスからの記事のインポート
・課金
等に対応

●年末に向け
・POD、プリントオンデマンド
・共同編集機能

『BCCKS』発表会

●第二部「フォーマットの考え方について」

休憩をはさんで、第二部へ突入。こちらはやや技術的な話となります。
竹中直純さんと田中孝太郎さんが登場し、主に電子書籍フォーマットの話となりました。『BCCKS』ではbxmlフォーマットという独自フォーマットをつくっています。電子書籍のファイルフォーマットに関してはEPUBフォーマットがメジャーで、「なんで今独自フォーマットなの?」という疑問も浮かぶところだと思いますが、説明によれば、bxmlはEPUBを拡張したもので、「美しいレイアウト」に必要な部分を付加しているとのことです。つまり、


EPUB+ページレイアウト=bxml

ですよ、ってことをおっしゃってました。

この『BCCKS』による拡張、本の作り手にとってはレイアウトの自由度を上げるという利点があります。そして、それでありながら、読み手には文字サイズのコントロールを可能としています。これ、かなり難しいことだと思います。

bxmlの例

しかし、ただ単に読み手に文字サイズコントロールを許してしまうと、本の作り手が予想できないことが起きてしまう。それを防ぐために「フォントサイズセット」というものをbxmlでは採用しているとのことです。これはあらかじめ文字サイズのコントロールに対応したフォントの組み合わせをつくっておくことにより、美しいレイアウトを保つことを可能とするためのアイデアということでした。美しいレイアウトを保ちながら電子書籍の利点は最大限に読者へ享受してもらう。この両立はなかなか困難ですが、あたらしい『BCCKS』ではそれが実現しつつあると感じました。

フォントサイズセット

●USTREAM視聴者の声
あたらしい『BCCKS』発表会の様子は、USTREAMでも同時中継されました。最後に、その視聴者の声の一部をご紹介します。

@spice1192 かなり簡単に作れそう・・・すげぇ!!

@SincereA この辺のエディタとInDesignの対応とグラフィックデザイナーはどっちを利用することになるんだろう?

@minolux cssには概念として無い書籍組版をbxmlで。

@cybercatfish 出力デバイス決めてレイアウトが出来て紙印刷出来て… これってPDFの方向性?

@gabin bxmlの強み 実用的な各機種向けリーダーがすでに動作。美しいページレイアウトを実現するフォーマット

@kazuqi 「BCCKSが提供したいのはよい読書体験」締めの言葉。

@mitakesayaka 面白かったです。リリース楽しみにしています!

@easy_doors メイドコスのおねいさんハスキーで声ふるえててかわいい!

あ、そうそう、司会のメイド服姿の女性ですが、パフォーマンス集団「ファイファイ」の、よんちゃんという方だそうです。ファイファイさんも『BCCKS』で本を公開しているので、こちらもどうぞ。

ファイファイさんのつくったBCCKS『できるファイファイマーチ』
http://bccks.jp/viewer/32553/1/A/VIEW