イニエスタ スペシャル・インタビュー「ゲームは創造性を養う効果もあると思う」
[サッカーゲームキング Vol.005 掲載]
バルセロナとスペイン代表の中軸を担うアンドレス・イニエスタ。ゲームについても「よく遊んでいる」と話し、ついには趣味が高じて自身のゲームの制作にも携わった。それほどゲームに対して熱意を傾ける彼が、サッカーゲームについて大いに語ってくれた。 インタビュー・文=セルジ・ソーレ I翻訳=オフィス・アドオン 協力=EIS
華麗なパスサッカーで世界中のファンを魅了するバルセロナ。現代最高と呼び声高いクラブで、アンドレス・イニエスタは攻撃のキーマンとして活躍を続けている。卓越したテクニック、流麗なドリブル、そして戦術的インテリジェンスを兼ね備え、中盤で攻撃をコントロールしつつ、時には前線に駆け上がって重要なゴールを奪う。
ゲームは創造性を養う効果もあると思う
君は『FIFA11』のパッケージ(スペイン版)を飾っているけど、普段からよくゲームをして遊ぶの?
イニエスタ 友達と一緒によく遊んでいるよ。みんなを集めてゲーム大会をやったりするんだ。ゲームはやっぱりみんなでやると盛り上がるし楽しい。
バルサのチームメートの中では、誰とゲームするの?
イニエスタ バルサはアウェーの試合でも当日に移動するからホテルで一泊することはない。だから、試合前にゆっくり過ごす時間がなくて、チームメートとゲームする機会は少ないんだよ。
そうなんだ。でもゲームの話はするんだろう? バルサやスペイン代表で“ゲームの達人”は誰なの?
イニエスタ うーん、誰だろう? ボージャン(ケルキック)やシャビ、ペドロあたりかな。彼らはかなりうまいと聞くよ。僕自身は彼らと対戦したことはないんだけど。
サッカーゲームでは、どういった戦術を採用する? やっぱりバルサのようなポゼッションサッカーなのかな?
イニエスタ そうだね。ゲームでも実際のバルサのスタイルを目指してプレイしているよ。たとえ、ゲームでもバルサが1番強いと思っているからね。それに、僕はやっぱりショートパスとトライアングルパスを駆使したサッカーが好きなんだ。
システムは?
イニエスタ やっぱり4−3−3。バルサで慣れ親しんでいて使いやすいからね。
ベストイレブンを選んでもらえる?
イニエスタ 僕はベストイレブンを選ぶのは好きじゃない。バルサが世界最高のチームだと思っているし、全員が大事な選手だからね。誰かをベンチに置くのはチームメートへの敬意を欠くことになる。誰を選ぶかは監督の仕事であり、僕は一選手にすぎない。ただ一つ言えることは、バルサのメンバーと4−3−3のシステムを使う、ということだけ。
サッカーゲームをしていることで、それが実際の試合で役に立ったりすることは?
イニエスタ 時にはゲームをしていて新しいプレーのイメージが浮かぶこともある。そういった意味でゲームは創造性を養う効果もあると思うよ。だけど、当然ながらゲームでプレーするのと実際にピッチでプレーするのは全く違う。ゲームのようなスーパープレーを実際の試合で披露するのは、ほとんど不可能なんだ。
日本では『WCCF』というサッカーゲームカードがとても人気があるらしい。君のカードは、以下の能力値になっているけど、この評価について感想は?
イニエスタ この数値を設定した人の意見は尊重するけど、ちょっと納得できないね。特に、パワーとディフェンスはもっと高くしてもらいたい。評価をしてくれた人たちは、僕の試合を見ていないんじゃない?(笑)。他の数値にはとても満足しているけどね。
では最後に、日本のファンに向けてメッセージをくれるかな?
イニエスタ バルセロナがチャンピオンズリーグを制覇して今年の12月、クラブW杯でまた日本を訪れることができたらうれしいね(注:インタビューはチャンピオンズリーグ決勝の前に行われた)。日本は今、大変な状況に置かれている。テレビで地震の恐ろしい映像を見て、とても悲しい気持ちになった。日本のみんなには、これまでのように一致団結して、一刻も早く立ち直ってもらいたい。バルサがクラブW杯で日本に行き、僕たちのサッカーで日本の人たちを少しでも励ますことができたらいいと思っているよ。
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