パチンコチェーン大手「ガイア」の代表取締役が覚せい剤取締法違反(使用)容疑で逮捕された。折しもパチンコ業界は節電がらみでバッシングに晒されているおり、業界には動揺が広がっている。

   逮捕されたのは、ガイア代表取締役の渡辺直行容疑者(38)。これまでの報道をまとめると、逮捕容疑は5月上旬、江東区の自宅で覚せい剤を使用した疑い。神奈川県警相模原南署が逮捕した。

店舗数は約200、年商約4000億円

   渡辺容疑者が覚せい剤を使用しているという情報を元に23日、自宅マンションを家宅捜索したところ、薬物は発見されなかったものの、尿検査で覚せい剤の陽性反応が出た。渡辺容疑者は調べに対し容疑を認めているという。

   ガイアは全国展開するパチンコホールチェーンで、店舗数は約200。年商は約4000億にもなり、業界ではダイナムやマルハンに次ぐ規模と言われている。パチンコ業界誌の編集者も「駅前によく出店しているので、パチンコやらない人でもよく知っているチェーンだと思う。代表が逮捕されたということで、とても驚いた」と語る。

   ただ、パチンコ業界には、日本遊技関連事業会、パチンコチェーンストア協会、といった大きな業界団体が5つあり、ガイアは、店舗ごとに加盟する全日本遊技事業協同組合連合会には加盟しているものの、企業としては他のどれにも所属していない。

「石原知事の批判も収まったのに…」

   そのため、「あそこは、自分たちのことは自分たちで決めるというスタンスなのでしょう。協会に加盟していないので付き合いもなく、渡辺代表のことも知らない」という団体も多い。

   しかし、パチンコ業界は東日本大震災後、電力需給が逼迫しているのに消費電力が大きいとして批判を浴びた。石原慎太郎都知事も「パチンコなんてあんまり高尚な遊びと思わないが、電力を消費しているのは滑稽」と業界を強く批判。業界全体に風当たりが強まっていた。

   ある業界関係者は、今回の渡辺代表逮捕について

「覚せい剤で逮捕なんて信じられない。石原都知事からの批判がやっと収まって、業界だって7〜9月は節電のために月3回休業すると各社で足並みをそろえてやってきた。こんなときに逮捕なんて最低としか言いようがない。従業員だってかわいそうだ」

と話していた。

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