■クラブの方向性が揺れ動く浦和
8試合を終え、浦和が14位と低迷している。浦和より下位にいるC大阪や鹿島は、消化試合数が少ないから、このまま進めば降格の危機を迎えることになる。成績の悪化は、そのまま観客動員に響き、ホームの埼玉スタジアムで行われた新潟戦は、雨中の試合だったこともあるが25272人に留まった。

J屈指の観客動員に支えられた人気クラブは、今までも圧倒的な個の力でアジアを制したことはあったが、クラブの方向性は監督が代わる度に揺れ動いてきた。前任のフィンケ監督は、テンポ良くショートパスを繋ぎ主導権を握り続けるスタイルを貫こうとしたが、今年はペトロビッチ監督に代わり、戦い方も一変した。ところが結果が出ないせいか、同監督の方向性には内部でも異論があるようで、新潟戦はそれまでの4−3−3から4−4−2に変更して臨んでいる。

■新潟戦は変則的な4-4-2
ただし4−4−2と言っても非常に変則的。高崎とエジミウソンが最前線に位置し、2列目は原口が左サイドに張るが、M・リシャルデスは中央のトップ下から左右のスペースへ飛び出していく。新潟は前節の反省に基づき、藤田と酒井で「右サイドのテコ入れをした」(黒崎監督)そうだが、むしろ浦和の右サイドが空いていることが多いだけに、左サイドから攻略することを考えれば、さらに効率的だったかもしれない。

(続きはJマガ公式携帯サイトで)

■著者プロフィール
加部究

1958年生まれ。東京都出身。立教大学を卒業後、スポーツニッポンへ入社。ワールドカップを取材するため会社を3年で退職。以降、1986年メキシコワールドカップから6大会連続で取材を行っている。近著に『ワールドカップ全史』(コスミック出版)がある。

携帯版閲覧方法
『サッカーを読む! Jマガ』公式携帯サイト

QRコードでのアクセス


docomo_qr



携帯各キャリア・メニューからのアクセス

  • docomo:iMenu → メニューリスト → スポーツ → サッカー→【サッカーを読む!Jマガ】
  • au:au oneトップメニュー → スポーツ・レジャー → サッカー →【サッカーを読む!Jマガ】
  • SoftBank:Yahoo!ケータイ → メニューリスト → スポーツ → サッカー →【サッカーを読む!Jマガ】



  • 【関連記事】
    U-22代表メンバーから見える歪な育成環境。今こそ育成費と年俸上限の見直しを【小澤一郎】
    開幕5戦負けなしだった栃木が連敗した理由【鈴木康浩】
    まずまずのスタートを切った熊本の、真価が問われるシーズン【井芹貴志】
    松本山雅FC、今シーズンの分水嶺【多岐太宿】
    「挑戦」川崎フロンターレの2011年0J1リーグ第11・12節 鹿島・C大阪戦より【niko07300】