終末論の裏巷説【テレンス・リーのニュースを斬る!】

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中国の内モンゴル自治区各地で学生らによるデモが相次いでいる。きっかけはモンゴル族の牧畜民が石炭輸送トラックに轢かれる死亡事故が頻発、同地の環境破壊を無視した開発に対する不満が鬱積していたこともあり、住民の怒りが一気に爆発したことだ。

しかもほかの自治区と同様、開発による恩恵は地元モンゴル民族に及ばない。少数民族である彼らは虐げられ、漢民族の搾取が当たり前となっている。

これまでも新疆ウイグル自治区やチベット自治区で、地元の少数民族によるデモや暴動はあったが、内モンゴル自治区はそうしたほかの自治区に比べ安定していた。大規模な民族暴動は起きなかったのだ。

ところが、堪忍袋の緒が切れた漢民族への怒りは、中学・高校生数千人による抗議行動で顕在化した。ローティーンを中心とした反政府運動など、もはや地方政府という以前に中華人民共和国の末期症状とみてもおかしくないだろう。

さて、ここで恒例の都市伝説を披露しよう。数年前から「2012年に人類滅亡」との終末論が囁かれている。小惑星の衝突、超新星爆発、フォトンベルトとかなんとかに突入する……正直、個人的には受け容れ難いというか理解不能というか、さすがに荒唐無稽ではあるまいかと思う巷説もあるが、国際政経分野の研究家には「中国崩壊による人類の危機」を唱えるものが少なからずいるのも事実だ。

北京五輪と中国経済の大躍進。ところが遠からずバブルは弾け、貧困層と少数民族の反政府運動が激化する。それが2012年頃ではないかといわれるのだ。

中国は歴史的に軍閥国家である。反政府運動激化の果てに、省単位の独立国が乱立して内戦になることは想像に難くないが、中世以前と決定的に異なるのは、それぞれの軍閥独立国が「核保有国」にもなることだ。

その上、内戦に核兵器が使用されないという保証はない。むしろ最悪を覚悟すべきと警告する分析に溢れている。私もこうした悲観論者のひとりだが、ソビエト連邦崩壊時の比でない核拡散と核戦争のリスクが、中華人民共和国崩壊で一気に高まることは間違いない。

恐怖の大魔王は空から降ってくるのではなく、すぐ隣に棲んでいるかもしれないのだ。

(テレンス・リー)

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