5月29日現在でパリーグの32勝23敗3分と、今年もパ高セ低な交流戦。チームの各種投打成績を見ながら振り返ってみたい。

 まずは交流戦での各種チーム成績投手編。

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 パリーグ全体の防御率2.31、失点率2.49に対し、セリーグは防御率3.16、失点率3.42。9イニング平均で1点もの差が付いている。

 同様に打撃成績。


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 打線に関しては平均5得点を超えるソフトバンク、西武、中日の3チームが突出しており、他チームは3点未満。投手陣は楽天のみ失点率が4点を超えているが、パリーグ他球団は2点台以下、セリーグは巨人のみが2点台。

 全体的に投手優位とは言え、中日を除き、セリーグの得点率が非常に低い。阪神、ヤクルト、広島は9イニング平均で2点以下。

 打率もパリーグ.248に対しセリーグ.226。交流戦で規定打席以上は72人、3割以上を打っている打者はそのうち22人いるが、セリーグの打者はそのうち6人しかいない。

 本塁打もパ32本に対し、セは23本。パリーグも約2試合に1本平均と例年に比べて低いが、セリーグは3試合に一本と更に下回る。盗塁や犠打はほぼ同数だが、四球や失策ではやはりパ優位。唯一三振のみセリーグの方が少ない。

 この差は当然投手の平均投球数にも現れる。9イニング平均の投球数は、パリーグが138.6球で、セリーグは149球。セリーグ優位の項目がなかなか見当たらない。

 中日が好調ではあるが、ここまでの数字を見ると、交流戦後半もパリーグ優位は簡単には揺るぎそうに無い。

 チャンスがあるとすれば、全体的に投高打低のため、大差のゲームがそれほど多くない点だろうか。例えば現在交流戦首位打者の銀仁朗のような存在、もしくは外国人長距離砲の爆発など、打線の起爆剤が現れれば、どこかのチームはこの劣勢を巻き返す事が出来るかもしれない。セリーグ全チームが突然好転するとは流石に思えないが。

 交流戦は通常シーズンに比べればサンプル数は少なく、調子や怪我に左右されやすいが、もうたまたまと言えないような結果が続いている。過去の通算成績もパリーグの508勝477敗23分。そして昨年のパリーグによる上位独占。更にまた今年もとなると、セリーグのチームを贔屓にする身としては、やはり寂しい展開だ。

■補足
・データは全て5月29日の試合終了時現在

・DIPSは敬遠四球のデータ不足のため、初期公式による簡易版

(与四球×3+被本塁打×13−奪三振×2)÷投球回+3.2

・平均得点は得点*9/攻撃回で算出

・平均得点の分母である攻撃回は、サヨナラ勝ちのイニングを1回と簡易計算
 失点率等は公式準拠。例えば一死からサヨナラ打が出れば、1/3イニングと計算
 そのため両者に若干差が出ている

・他の諸々の数字は表が長くなったのでざっくり割愛

・交流戦引き分けの数字のクエリが無かったのでQS率は交流戦終了時に算出予定