「僕をインテルから遠ざけることはできない」。カメルーン代表FWサミュエル・エトーは、クラブの公式サイトを通じて、ファンに手紙を送った。どうやらエトーは移籍を考えていないようだ。

「親愛なるインテルファンの皆さんへ。ミラノに最初に来た日から、僕に大きな愛情と敬意を示してくれた皆さんに、明確にしたいことがある。僕が考えていることは、チームメートと一緒にコッパ・イタリアで優勝することだけだ。2シーズンで6度目のトロフィーを目指している。今シーズンで3つ目だね。ピッチの外での出来事は人として悲しいものだけど、それが僕をインテルから遠ざけることはない」

ミラノで人種差別を受けて移籍の噂が聞こえたエトーは、残留を明言した。インテルのマッシモ・モラッティ会長も、エースの残留を断言している。リヴォルノで行われたアルマンド・ピッキ氏のイベントに出席した同会長は、「エトーは100パーセント、インテルの一員だ。彼に移籍の考えはない。残念なことだが、こういった事件は起こってしまう。しかし、こういった選手たちには、分別、忍耐、賢さといったものがある」と述べた。

セリエAで優勝を逃したインテル。モラッティ会長は、29日の行われるコッパ・イタリア決勝のパレルモ戦を「重要なゲームで、真剣に戦わなければいけない。近年、何度も勝ち取っているタイトルだが、それを繰り返したいと思う」と意気込んでいる。ただ、パレルモを警戒しており、「ファイナルに来るまで、彼らは相当なことをしてきた。だから、簡単な試合になるということはないだろう」と語った。