勝利優先宣言を行ったミゲール・トーレス。要は彼のジャブに足を止めないファイターが相手となれば、元のセニョール・アグレシーボに戻るはずだ

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ラスベガスはMGMガーデンアリーナで28日(土・同)に行われるUFC130「Rampage vs Hamill」。同大会では、現在UFCが王座を認定する最軽量階級となるバンタム級の試合が、メインカードからは外れたものの、3試合も組まれている。

その3試合はミゲール・トーレス×デミトリウス・ジョンソン、マイケル・マクドナルド×クリス・カリアソ、そしてヘナン・バラォンとコール・エスコヴェドというマッチアップ。もともとミゲールは、ブラッド・ピケットと対戦予定だったが、ピケットの負傷欠場を受けて、ベラォンと試合が組まれていたジョンソン戦が組み直された。

対戦相手が空席となったバラォンだが、ズッファはここで早急に対処し、元TPF世界バンタム級王座のコール・エスコヴェドと契約、エスコヴェドは5月6日のTPF09に出場予定だったが、これを取りやめ、念願のUFCデビューを果たすこととなった。

そのエスコヴェドからTPF世界バンタム級王座を奪取しているマクドナルドは、日本の山本"KID"徳郁の代役として、カリアソと対戦する。いってみれば、全試合が代替カードとなるが、7月2日にUFC世界バンタム級選手権試合がドミニク・クルーズ×ユライア・フェイバー戦が組まれ、その勝敗結果によってはバンタム級内の格付けがシャッフルされることを考えると、この大会を欠場する選手は、次期あるいは次々期挑戦者争いから大いに脱落したとみていいだろう。

逆に元王者のミゲールや、彼と絡むジョンソンなど、世界戦当日に組まれているブライアン・ボーウルズ×水垣偉弥戦の勝者とともに挑戦権獲得に大いに踏み出すことになる。そのミゲール、UFC初陣ではWEC時代のアグレッシブな姿勢を封印して、左ジャブ一本槍で判定勝ちを収めたが、ファンの支持を集めることはできなかった。

一方のジョンソンは、KIDをテイクダウンで圧倒し、フライ級サイズのボディが持つスピード感溢れるファイトを展開している。打撃のフェイントから、ダブルレッグでテイクダウンを奪うジョンソンと、ミゲールの左ジャブ、全体(=ジョンソン)と個(=ミゲール)の速さが、勝敗を分ける要因となる。

KIDの代役マクドナルドは、WEC&UFCで2連勝中の20歳。右ストレートはパワーに満ちているが、やや強引でもある。テイクダウン&柔術にも強いマクドナルド、強引=若さという風に捉えると、長所にも短所にもなる。対戦相手のカリアソには未知の要素が多いだけに、自分を貫けるかどうかが勝負の鍵となる。

ある意味、最も注目度の高いバラォン×エスコヴェド。UFC初戦となるノヴァウニオンのバラォンは、カリアソを既に下している。キャリア6年で、25勝1敗という驚異的なレコードを持つベラォンは、マスター・オブ・トライアングル=エスコヴェドの三角絞めを気にせず寝技勝負を仕掛けるのか。

あるいはジョゼ・アルドの成功以来、打撃に色気を持ち、成長著しいノヴァ勢の習性としてパンチ勝負に出るのか。後者になった場合、リーチの長さと意外な蹴り技でエスコヴェドに勝機が巡ってくることが予想される。
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