昨年8月、世界最大の辞書「オックスフォード英語大辞典(通称OED)」が「もはや紙の本では出版されない」というニュースが報道されました。今も編纂作業中という同書の最新版ですが、出版元であるオックスフォード大学の責任者は、「紙の辞書市場は消えつつある。OEDの次の版はオンライン版のみになるだろう」と発言しています。

 世界の辞書の模範ともいえるOEDだけに、このニュースは世界中で話題となりました。すでにOEDはオンライン版を提供しており、有料(年間約3万円)にもかかわらず毎月200万以上ものPV数を集めています。

 OEDに限らず、世界中の辞書は電子化が進んでいます。日本でも紙の辞書の売り上げが伸び悩んでいる一方で、電子辞書の売り上げは急速に伸びています。そんな中、AppStoreの辞書ランキングで順位を上げている辞書アプリが、4月27日にリニューアルした小学館の『デジタル大辞泉』(2000円)です。(5月25日現在 国語辞典ランキング1位)

 ユーザーのレビューには、下記のような言葉が並びます。

「横書きがとても読みやすいです」
「手書きもさくさく動くし、検索機能は調べていて楽しいです!」
「辞書や歴史関連のアプリにありがちな『検索だけ』に頼らない、自由で遊び感覚があふれるアプリ」
「地図は地理の勉学の際、大変役に立ち、とてもありがたいです」
「インターフェースが美しいので、辞書を引くタイミングでなくとも、つい覗いてみたくなります。言葉の宇宙が気に入ってます」
「これだけアップグレードを丹念にしてくれるアプリも珍しい」
「データの更新もそうだが、毎回何か新しいことにチャレンジしている。この前向きさが何よりもすばらしい」

 年3回の定期更新で世に氾濫するカタカナ語やIT関連用語の大幅追加を行っていますが、今回のアップグレードでは、
・世界地図や日本地図から各地域の記事に飛べる
・国旗や宗教、色彩などの様々なカテゴリーから一覧形式で知識を深められる
・日本史では、時代を選択すると登場人物が画面内を行き交い詳細を読める
 など、多数の機能が加わっています。

 宇宙をモチーフにしたiPad向けの画面デザインもより美しさを増し、文字通り「言葉の宇宙」を漂うような感覚が人気の秘密なのかもしれません。

 「辞書で調べる」という段階から、言葉と出会い「辞書で遊ぶ」という楽しみが増えたデジタル辞書は、ますます進化していく予感を感じさせます。


【デジタル大辞泉オフィシャルサイト】
http://iapp.shogakukan.co.jp/daijisen/








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