「もっとオリジナリティ持て」「なんで誰も考えないような案を出せないの?」、こう上司に叱られた経験がある人も多いでしょう。しかし、初めからオリジナルなものが作れたら、そもそも怒られていないはず。そのため、こうした物言いにはストレスが溜まるばかりです。

 では、そもそも「自分流」とはなんでしょう。リクルート社でトップ営業マンとして活躍した後、杉並区立和田中学校で校長を務め話題となった藤原和博さんは、20代から30代前半までは、自分流を築くためにこそ「パクリまくった方が良い」と言います。

 注意しなければならないのは、そもそも「自分流」というものは自分で宣言するものではないということ。他人が認めてくれなければ意味を持たないのです。これは裏を返せば、友人や知人が「オリジナルだ」と認めてくれさえすれば、堂々と「自分流」をアピールできるということでもあります。たとえ、それが「パクリ」であってもです。

 しかし、「パクリ」は本当に悪いことばかりでしょうか。これを「学ぶ」あるいは「学び取る」という意味だと考えれば、それほど悪い意味とも思えなくなるもの。ちなみに、「学ぶ」という言葉の語源は、「まねぶ(=真似る)」という古語から来ています。

 「学ぶとは即ち真似ること」と藤原さんは言います。オリジナリティについて悩む前に、まず、頭を空っぽにして人のまねをしてみることも、たまには必要なのかもしれません。




『さびない生き方』
 著者:藤原 和博
 出版社:大和書房
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