カルロス・テベスはマンチェスター・シティに残る。マンCのロベルト・マンチーニ監督が、17日のストーク・シティ戦で勝利してから、そのように語った。

ストーク戦の勝利で、マンCはアーセナルを抜いて3位に浮上した。週末の最終節でもこの順位を維持すれば、予選からではなく、ダイレクトでチャンピオンズリーグに出場ということになる。ストーク戦勝利に大きく貢献したのが、まさしくテベスだ。ドッピエッタを決めた同選手について、マンチーニ監督はこのように話している。

「この20日間、何度かカルロスと話をした。FAカップ決勝の前に、彼はここに残るつもりだと言ったよ。あと契約が5年あるとね。テベスは我々にとって重要な選手で、ファンタスティックなストライカーだ。今年のリーグ戦での20ゴールが示すようにね。12月に我々は問題を抱えたが、誰だって考えは変わり得るものだよ。私は、ここでみんなが彼に感じているような気持ちを、ほかで感じることはできないと思う」

だが、マンチーニ監督がそのように話しているとはいえ、すべてのクラブ幹部とファンがテベス残留を確信しているわけではない。ストーク戦後、テベスが感動した様子でゴール裏にいるファンへあいさつしたのを見ればなおさらだ。多くの人が、これが別れのあいさつだったと見ている。

テベス本人も数日前、優先させるのは家族であり、そのためにイタリアやスペインへ移籍したいと話している。最終的な決断は数週間先送りにする必要があるだろう。テベスがアルゼンチンに住んでいる子供の母親と話してからだ。

だが、テベスにマンC残留を納得させるのは、オーナーのシェイク・マンスール氏が予定している新戦力となるかもしれない。英紙『デイリー・ミラー』は、マンCがレアル・マドリーFWクリスティアーノ・ロナウドの獲得に向け、あらゆる記録を破るようなオファーを用意していると報じた。

だが、レアルが2009年にC・ロナウドを獲得した際に織り込んだ10億ドル(約816億8000万円)もの違約金だけで、すでに彼を狙うすべてのクラブにとっての障害と言えるだろう。特に、ファイナンシャル・フェアプレーの時代となった今ならなおさらだ。