あの有名映画にも登場していた給水塔

写真拡大


映画、ドラマ、漫画、ミュージッククリップ、そんな映像作品に給水塔が登場することもあります。例えば以前「給水塔を鑑賞するなら、団地へ行こう」という記事を掲載しましたが、こちらの記事で紹介した「多摩川住宅の給水塔」は、映画、ドラマ、漫画へ出演歴のある給水塔の筆頭です。

1991年制作の竹中直人初監督作、映画「無能の人」では、多摩川が舞台ということもあり冒頭のシーンに多摩川住宅と給水塔が登場します。さらに「無能の人」は、つげ義春のマンガが原作ですので、こちらにも「多摩川住宅の給水塔」が描かれています。
と、言っても、映画、マンガいずれの場合も給水塔は“風景のひとつ”として描かれているにすぎず、見きれただけであるのですが、とは言え給水塔ウオッチャーであれば、脊髄反射で「おっ!」と思わずにはいられません。

さて、今回は「多摩川住宅の給水塔」以外で、映像作品に登場した給水塔を紹介します。


ジブリ映画に登場した給水塔

「多摩川住宅の給水塔」以外で、映像作品に登場した給水塔、それは愛宕団地の給水塔です。登場作品は1995年上映のジブリ映画「耳をすませば」です。(舞台のモチーフについてはこちら 映画「耳をすませば」について Wikipediaより

冒頭にほんの一瞬だけ登場する、登場するというか例によって背景として見切れている、のですが給水塔ウオッチャーにとっては、やはり脊髄反射で「おっ!」と思わずにはいられない発見がありますし、さらに給水塔ウオッチャーであれば案外当然の知識かも知れません。


調べたところによると、映画版「耳をすませば」の舞台は、京王本線の聖蹟桜ヶ丘駅から京王相模原線の京王永山駅までの南北の地域のようです。多摩ニュータウンということでしょうか。住所で言えば上記、多摩市愛宕あたりも含むことになるでしょう。(ちなみに、愛宕という地名が日本各地に多い理由については、別のカテゴリ講師へ回答の機会を譲ります。)

上の写真で右側奥になんとなく見えているのが、愛宕団地の給水塔です。



映画ではこの通り。時間にして、00:04:20頃に登場します。というか見切れます。主人公が暮らす団地がスクリーンに現れますが、その左側、団地の背後に特徴的なフォルムが見ています。


実際の給水塔はこんな感じです。カラーリングやフォルムは、映画とほとんど一緒ですね。ですが、愛宕団地の給水塔は、下部分は太く、上に伸びるにつれて細くなるというシルエットであるものの、映画の方はストンと上から下まで同一の躯体幅です。

愛宕団地の給水塔が、映画「耳をすませば」に見切れている給水塔のモチーフとなっているというだけの話ですので、再現性うんぬんなどは議論の必要すらないのですが・・・、思わず「何か形がちがうなぁ」などと思ってしまうのが給水塔ウオッチャーというものなのでしょう。

加えて言えば、映画の方は塔の上部にパラボナアンテナのようなものが描き込まれていたりして、こちらも気になるところです。取材スタッフが撮影してきた参考資料としての現場写真をアニメーターの方が見て、「あ、これ電波塔か」というような誤認から生まれた画、なんて裏話が潜んでいるのでは?そんな妄想をしてしまいます。


近づくとさらにフォルムが良く分かります。グリーンのパーツは4つの側面すべてに付いています。


ちなみに、団地が断水してしまった場合は、こちらの給水塔に併設する愛宕配水所にて水が配られるようです。

ロケタッチで見ると・・・







■関連記事
誰でも入れる展望室のあるタワーマンション
芝児童交通公園:乗り物がステキな交通公園
遺された銭湯の痕跡と活用される建物・銭湯遺跡
台東区はお寺をねらえ!
看板建築は「いいかげん」だがそれがいい!