転職サービスを提供するインテリジェンス(東京都千代田区、高橋広敏社長)は、2011年1月から3月の大都市圏におけるホワイトカラーの転職者の求人倍率を取りまとめ、このほど結果を発表した。

 調査によると、リーマン・ショック以降2009年4月の0.68 倍を底に上昇を続けていた転職求人倍率は3月で1.30倍となり、2008年3月以降、3年ぶりに1.3倍台を回復した。一方、新規求人倍率は、3月11日に発生した東日本大震災の影響を受けて低下し、3月の新規求人数は前月比25%の減少となっている。ただ、前月からの繰越求人が多かったため、月間の求人数はほぼ横ばいとなった。転職希望者も震災後、一時的に転職活動を控えたため、結果として3月の転職求人倍率に悪化はみられなかった。

 業種別の求人倍率は、「メディカル」が3.04倍と最も高く、次いで、「IT/通信/インターネット」(1.67倍)、「サービス」 (1.38倍)と続いている。震災の影響で製造ライン停止などの被害に見舞われた「メーカー」も1.30倍と堅調に推移している。

 美濃啓貴DODA編集長は、「震災直後は、幅広い領域で新規求人の大幅な減少がみられました。特に関東では面接などの選考活動もほぼストップ。自動車、半導体・電子部品メーカーなどの製造業、外食・小売・流通・旅行など個人向けのサービス業を中心に中途採用活動が停滞しています。ただ3月28日の週からは、製造業も含め、後ろ倒しにされていた新規求人も回復しています」と企業の動向を分析している。

 さらに、地域によって採用活動に格差が出ている状況について、「関西は3月21日の週から採用活動が再開しています。東北が半導体・電子部品・素材といった産業を中心としているのに対し、関西は 家電・重工系がメインとなっており、中途採用への直接的な影響は現段階では見られません。中部は、自動車関連企業の業績回復とともに、2011年度の中途採用は活発化する見通しでしたが、震災により不透明な状況となっています」と指摘している。

 今後、震災からの復旧により、企業活動がどの程度の期間で正常化するのかが注目される。復旧の遅れ次第では、採用活動にも影響がでてきそうだ。

 同社が発表する「転職求人倍率」は運営する転職サービス「DODA(デューダ)」に登録する個人求職者と法人企業の求人数をもとに算出したもの。主に、大都市圏のホワイトカラー層を中心とした転職市場における需給バランスを表している。

震災の影響で就職活動が停滞
企業の半数 新卒採用スケジュール延期

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