「日本の漁夫が独島アシカが絶滅させた」韓国のテレビ番組が放送し話題に

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韓国MBCの番組は8日に放送した『不思議なTV サプライズ』で、竹島(韓国名・独島)周辺に生息していた「独島アシカ」が絶滅したのは日本が乱獲したせいだとする内容の、アシカに関する取材番組を報じた。

「独島アシカ」とは絶滅危惧種の「ニホンアシカ」のことで、19世紀ごろまで日本沿岸部に幅広く生息していたが、1970年代中盤の目撃記録が最後で今は確認されていない。竹島周辺が主な繁殖地だったことから、韓国では「独島アシカ」と呼ばれている。

番組によると、1980年代にソ連で開かれた世界自然保護国際会議で、絶滅した動物の原因に関する話し合いが行われたのだが、この中で日本の代表が「世界的にも貴重なニホンアシカを韓国の警備隊員がすべて食べて絶滅させた」「ニホンアシカが絶滅した責任は韓国にある」と公然と非難したのだという。

番組では、「日本は韓国に汚名を着せた」と強く反発。「日本の漁民は1904年から11年まで竹島周辺の海域で1万5000頭あまりのアシカを乱獲した。1950年代の中頃まで乱獲は続き、絶滅した」「日本は多くのアシカを捕獲し絶滅させたにも関わらず、国際会議で絶滅理由を韓国に転嫁させた」と述べ、アシカを絶滅させたのは日本だと指摘した。

また、「日本人漁業者の中井養三郎はアシカ猟がお金になるのを知り、竹島周辺での漁業権を日本政府に求めた。これに肝付兼行海軍中将は、竹島に人が住んでいないことを確認したうえで日本の領土に含ませ、アシカ猟の漁業権も与えた。のちに日本は竹島を島根県の所属に決定した」とし、日本の竹島領有権主張はここから始まったとの見方を示した。

さらに、ニホンアシカ「Zalophus japonicus」(Peters, 1866)という学名についても反発した。番組は、「最初に学術記録に残した米国人のピーターが、日本の海岸でアシカを見つけたことから名前をニホンアシカとした。しかし、朝鮮王朝室録はピーターが発見するよりも前にアシカが独島周辺で生息していたことが記されている」と述べ、韓国の方が古くから生息が確認されていると主張した。

現在韓国のインターネット上には、「独島アシカが日本によって絶滅したとは…ショックだ」「日本はアシカだけでなくクジラも乱獲している。許せない」「絶滅した理由を韓国のせいにするなんて!!」など、日本を批判する怒りの声が大量に寄せられている。


参照:独島アシカ絶滅理由、「日本8年間で14,000匹の無差別な捕獲」 - アツニュース
参照:独島アシカ絶滅の背後には日本の残忍な大量屠殺があった - NEWSEN

(文:林由美)

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