バルセロナのジョゼップ・グアルディオラ監督とインテルは、徐々に距離を縮めているかもしれない。バルセロナでたくさんの歓喜をつかんだグアルディオラ監督は、新たなものを求めて、インテルの指揮を執る可能性があるようだ。

別れは時に、ゆっくりと準備していくものである。最初は4月の『Rai』のインタビューだった。グアルディオラ監督は、「私のサイクルは終わりに向かっている。同じチームをずっと担当することは厳しいものだ。選手たちが監督に飽きてきてしまうものだからね」と、明確なメッセージを発している。そして火曜日の夜、レアル・マドリーとの試合を終えた後に、次のメッセージを出した。「私のキャリアで、こういったチームを再び見つけるのは難しいだろう。この無限大の選手たちに感謝している」と述べている。

しかし、グアルディオラ監督はバルセロナと2012年までの契約を結んでいる。インテルにおけるレオナルド監督の契約と同じだ。グアルディオラ監督は3月に契約延長をしたが、バルセロナ退団の噂は消えただけで、完全に消滅したわけではない。

インテルのマッシモ・モラッティ会長とレオナルド監督の関係は変わらないものだ。「呪われた一週間」の後に、会長、監督、選手の間で、何かがあったことは事実かもしれない。そしておそらく、来シーズンも現体制を継続しようというこということが満場一致で決まっているわけでもないだろう。そして、モラッティ会長とレオナルド監督のフィーリングが、今でも強いものであることは確かだ。例えば、ディレクターのような立場となっても、関係は変わらない。いまだにレオナルド監督はインテルのベンチに座る候補者の一人であるが、彼が言っていた「私は今、自分のことをより監督だと感じている」というのは、少し前の話だ。

グアルディオラ監督には、インテル内に大きなスポンサーがいる。FWサミュエル・エトーの存在だ。2009年夏の移籍の後で、多くの人は、2人が敵同士だと思っている。しかし、2人の間には友情が存在する。1年前、ジョゼ・モウリーニョ現レアル・マドリー監督がインテルを去った後でエトーは、「もし、モラッティ会長が僕に意見を求めてきたら、グアルディオラが世界最高レベルの指揮官だと伝える。彼はきっと、ミラノでもうまくやるはずだ」と語っていた。また、1月の『キャンブレッティ・ナイト』では、ペップとよく電話することも明かしていた。また、ダニエル・ブラーヴォ(元パルマ)に対して、「グアルディオラは攻撃面に関してモウリーニョ以上だ」と話していたそうだ。

インテルとバルセロナをよく知るルイス・スアレス氏は、「グアルディオラは私に、『もしモラッティ会長から連絡があったら、私はおそらくノーとは言わない』と明かした」と話していた。また、グアルディオラ監督とロベルト・バッジョ氏の関係も忘れてはいけないだろう。レアル・マドリー戦の後でグアルディオラ監督は、「ロビーが我々のことを応援してくれているのは知っている。早く彼と再び抱擁したいね」と語っていた。それがインテルで実現するとは限らないが…。