パズルの意外な起源

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 ジグソーパズル、クロスワードパズル、ルービックキューブ・・・やり始めるとついついハマってしまい、時間があっという間に過ぎてしまう。パズルは暇潰しにもなるし、頭の体操にもなる。本書『パズル学入門――パズルで愛を伝えよう』(岩波書店/刊)では、パズルの歴史、種類、コミュニケーション・ツールとしてのパズルやパズルの可能性に、パズル研究者の東田大志氏が迫る。

■パズルの歴史
 現在は娯楽の要素が強いが、元々パズルは宗教性や、それに根づく神秘性を帯びたものだった。古代ギリシャのパズルは、神様が神託の中でパズルを出題したり、神様に近いところにいた祭官の人たちがパズルを考えたりしていたという。そして産業革命が起こってからは、パズルを大量生産することが可能になり、世界的なブームを巻き起こすパズルも出てくるようになった。この頃からパズルは神秘的なものから庶民の楽しみとなっていったようだ。

■コミュニケーション・ツールとしてのパズル
 面白いパズルは世界各国だれでも楽しめる。たとえ言葉が通じなくても一緒に楽しむことができる点で、パズルはコミュニケーションに適しているといえる。
 東田氏は、自身が作ったパズルをビラにして、2007年9月から全国各地の路上で配る活動を始めた。2011年1月現在、38都道府県を回り終え、4万5000枚のビラを配りきっている。日本を回り終えたら、世界各地でビラ配りをするという。「ビラがパズルの人」がパズルを通してコミュニケーションの輪を広げている。

 東田氏は、京都大学法学部在学中にパズルの魅力に魅せられ、総合人間学部に移ったという経歴を持つ。芸術の先生の下でパズルの研究をやると心に決めた彼は、現在は大学院で、日本でただ1人のパズル研究員として、博士号取得を目指している。

 本書の後半には東田氏が自ら考案したパズルに挑戦できる。そしてパズルを解くだけではなく、パズルの作り方まで記されている。読むだけではなく、遊べる1冊だ。
(新刊JP編集部/田中規裕)


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