浅田真央とキム・ヨナの対決は「氷上の日韓戦」

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モスクワで開催中のフィギュアスケート世界選手権は29日、注目の女子ショートプログラム(SP)が行われる。2連覇を狙う浅田真央は、バンクーバー五輪金メダルのキム・ヨナ(韓国)と1年1ヶ月ぶりの対決へ。韓国でも2人の対決には高い関心が集まっており、各メディアも扇情的な記事を相次ぎ報じている。

韓国メディア「スポーツソウルドットコム」は29日、『日本のネチズン“世界は浅田よりキム・ヨナを認めている”』という題名の記事を報じた。

記事は、「ある日本のネチズンは『日本は浅田のライバルがキム・ヨナだと思っているが、本当のライバルは同じ日本人選手の安藤美姫だ』とコメントした。別のネチズンは『安藤美姫に期待している』『世界は浅田よりキム・ヨナを認めている。実力を認めなければ』と浅田の起伏のあるプレーを指摘した」と紹介。日本のネットユーザーたちもキム・ヨナの実力を認めているようだと伝えた。

さらに、「浅田は大会前に不安定なトリプルアクセルを減らし、“冒険よりも安全”を選んだようだ」と浅田が不安定な状態であることを強調し、好調とされるキム・ヨナと対照的に伝えた。

また、韓国メディア「ノーカットニュース」は28日、浅田真央とキム・ヨナの対決を「氷上の日韓戦」と伝えた。

キム・ヨナは今大会で、韓国民謡の「アリラン」をベースにした新しいフリープログラム「オマージュ・トゥ・コリア」を披露するのだが、これについて記事は次のように説明する。

「“アリラン”は韓国が経験したさまざまな困難を、今に伝える歌だ。韓国が大日本帝国統治時代に弾圧を受けた時も、この歌が韓国人をなだめた。『フィギュア女王』は愛国心を全面に出し、浅田真央に向って『オマージュ・トゥ・コリア』を聞かせることができるだろうか」。

韓国では、浅田真央とキム・ヨナの対決は競技としてだけではなく、さまざまな意味と思いが込められているようだ。


参照:日本のネチズン“世界は浅田よりキム・ヨナを認めている” - スポーツソウル
参照:キム・ヨナVS浅田真央「氷上の日韓戦、勝負は」 - ノーカットニュース


(文:林由美)

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