純粋な打撃に関しては、王者ジョゼ・アルドに引けを取らないマーク・ホーミニック。果たして、WEC時代のアルドの対戦相手との違いを見せることが出来るか

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30日(土・現地時間)にトロントのロジャース・センターで、UFC129「GSP vs Shields」が開催される。メインはイベント名にあるように、カナダが誇るUFC世界ウェルター級王者GSPに、ジェイク・シールズが挑む一戦が組まれ、セミでもカナダ人ファイター=マーク・ホーミニックが、難攻不落の世界フェザー級王者ジョゼ・アルドに挑む。

MMAの枠を超えたスーパースター、GSPがフレンチ・カナディアンであるのに対し、ホーミニックはオンタリオ州ロンドン在住の本当の意味でのご当地ファイター。名匠ショーン・トンプキンスに打撃を鍛え上げられ、師がラスベガスに基盤を持つようになった後は、サム・スタウト、クリス・ホロデッキーとともに当地にあるアドレナリン・トレーニングセンターを任されている。

モントリオールを拠点に活動していたカナディアン・メジャー=UCCやTKOでキャリアを重ねたホーミニックは、そのTKOフェザー級王座を賭けて戦った日沖発との2試合で、日本のファンには名が知られた存在だ。ベースはトンプキンス仕込みの打撃で、立ち技でも2007年にはシュートボクシングに来日し、菊地浩一に判定勝ちを収めている。

MMAメジャー・デビューとなったWEC初陣で、ハニ・ヤヒーラをKO直前まで追い込んでいながら、テイクダウンを奪われ、そこからリアネイキドチョークで敗れ、WEC定着はならなかった。再デビュー戦もジョシュ・グリスピに一本負けし、このまま花咲かせることなく消えていくかと思われたが、アフリクション消滅により、タナボタ式にWECへ。3度目の正直とばかり、上がったラストチャンスで、ホーミニックは師トンプキンスが立ち技コーチを務めていたエクストリーム・クートゥアーでの組み技修行の成果を発揮するようになり、4連勝を飾り、王座挑戦権を手にした。

イーブス・ジャボウィン戦のように真っ向からの殴り合いができたうえで、レオナルド・ガルシア戦で見せた『すかす』ような戦い方も身につけたホーミニック。アルドという絶対的な強さを持つ王者に対し、楽観視できるチャレンジではないが、非常に気になる点もある。それは、アルドはこれまでホーミニックのようなファイターと戦ってきてないという事実だ。

ブラジル、英国で戦ってきた相手に関して判断材料を持たないが、少なくとも08年6月以降、つまりWECで無敵の8連勝を飾った期間、特に王座奪取以降の対戦相手は、レスリングにボクシング、あるいはムエタイのエッセンスを加えた対戦相手が続いてきた。結果、それらの対戦相手は、アルドのローキックをカットできなかった。

ローで気勢を制せられ、闇雲に組みつくところをアッパーで迎え撃たれるか、下がり始めたところをストレートの餌食になった。この点において、SBで勝利を収めているように、ホーミニックは足技を本格的に体得しており、当然ローもカットできる。もちろん、ローの攻防だけで、ホーミニックが有利になるなどいえないが、師トンプキンスは、北米系では数少ないオランダ流対角線の攻撃をベースにした打撃論理を持っており、そこにテイクダウンの攻防を取り入れた先駆者でもある。

ホーミニックにとって、厳しいチャレンジにあることは間違いないものの、これまでとは違う王者ジョゼ・アルドの戦い方が見られるかもしれない。
全対戦カード&詳細はコチラ

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