バラエティ番組を中心に活躍するモデル出身のタレント、ユージ。「ハーフでイケメンなのにおもしろいことを言う芸能人」というだけなら何も珍しい存在ではありませんが、彼のバックボーンを知ると、ちょっと見方が変わるかもしれません。曾祖父がドミニカ共和国の元大統領、祖父が元駐日ドミニカ大使、父がアメリカ人俳優。マイアミの家はプールつきの大豪邸で、メイドやお抱えの運転手とともに、本物のセレブ生活を送っていたのです。

 ユージの処女作にして、自伝的小説である『ヤンキーセレブ マミーが僕をころしにやってくる』。これは彼の華やかな金持ち生活を回顧したものではありません。ユージが5歳の時に、両親が離婚。ここから転落人生が始まります。元モデルだった日本人の母とともに、初めて日本へ。慰謝料、養育費を拒否した母は仕事に奔走します。お化け屋敷のようなオンボロな家でひとり、母の帰りを待つ毎日。日本語はアニメのアンパンマンで覚えたそうです。

 これだけでも、十分普通の人とは違う人生を歩んできたことがわかりますが、書籍のタイトルにもあるように、ユージは実の母親から"殺されかける経験"までしています。包丁を持って、鬼の形相で息子に馬乗りになる母。いったい何があったのか? 当時を振り返る母の言葉には胸を打たれます。

 本書は彼の「人生のノベライズ」版です。幼少時からの写真も掲載されていますが、セレブ、ヤンキー、モデルとそれぞれの時代でまったく違う表情を見せています。人の顔がこれほどまでに境遇や生き方で変わるのかと、読んだ人は驚かされるのではないでしょうか。

 23歳の若さで、濃すぎる人生。いま彼が全ての事にポジティブに取り組んでいるのも、なんだかわかるような気がしてきます。



『ヤンキーセレブ マミーが僕をころしにやってくる』
 著者:ユージ
 出版社:日之出出版
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