乗客を獲得するため、同業者のタクシー運転手に常習的に暴力を振るい、脅迫と暴力の罪に問われたタクシー運転手の男(46)に対し、ソウル中央裁判所は27日、懲役1年を言い渡した。

判決によると、男は2008年10月から10年8月の間、乗客を優先的に獲得するため、「仁川タクシー運転手たちの集まり」という組織を結成。組織外のタクシー運転手の営業を妨害し、暴力も振るった。

男は自身が運転するタクシーのトランクに、組織外のタクシー運転手を脅迫するためにのナタなどの凶器を積んでいた。さらに、自分の組織に所属するタクシー運転手たちには、「長距離の客をとられるな」「組織の指示に服従しろ」「裏切り者は最後まで復習する」と命令していたという。

裁判官は、「金浦空港など公共の場所に集団で、タクシー運転手たちには直接的に、乗客には間接的に被害を与えた」と述べた。しかし、証人たちが法廷で「業務妨害をしていない」と陳述をしたことや、車に積んでいた凶器を実際に使った形跡がないことから、一部の訴えに対しては無罪を言い渡した。

韓国の空港周辺などには、外国人観光客を狙い、違法な料金を請求する悪質なタクシーが少なくない。韓国のインターネットでは、「凶器を実際に使わなくても毎日持ち歩いていたなら厳重に処罰すべきだ」「銀行に銃を持って入っても使わなければ無罪か?」「空港に到着した外国人旅行者たちが被害にあう。中国でもこんなやつらはない。空港周辺で働けないようにしろ」などのコメントが集まった。


参照:「裏切り者は最後まで報復」暴力タクシー運転手実刑 - 世界日報
参照:「客を奪う」など同僚脅迫したタクシー運転手実刑 - ヘラルド経済


(文:林由美)

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