『時をかける少女』“幻の続編”が復刊

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 ゴールデンウイークに読む小説がまだ決まっていないという人はいるだろうか。
 爽やかな恋愛小説、本格派ミステリーもいいが、SF小説なんかはいかがだろう。ちょうど“幻”となっていたSF小説が約40年ぶりに復刊されたばかりなのだ。

 芳山和子は毎日を平和に暮らす普通の女子高生。しかし、そんな和子がある日、異空間に放り出される。そして、27世紀からやってきたケン・ソゴルと出会い、時空の中で漂流する3人の科学者たちを救出するために、時間を超えた冒険に出発する。

 この説明だけで、ピンと来る人も多いのではないか。
 そう、このSF小説は、筒井康隆さんの『時をかける少女』の続編にあたる作品として位置づけられている。タイトルは『続・時をかける少女』(石山透/著、復刊ドットコム/刊)だ。

 『時をかける少女』は和子が中学生の頃の話で、学校と彼女たちが住んでいる街の中で繰り広げられる不思議な物語である。
 このときのタイムリープは4日前という短時間であったのに対し、『続・時をかける少女』では年代を超えたタイムトラベルを繰り返す、いわば“本格派”。

 著者は筒井康隆さんではなく、石山透さんとなっているが、これは『続・時をかける少女』がもともとはドラマの脚本からノベライズされたという背景にある。
 『時をかける少女』はテレビドラマ化や映画化が幾度もなされている作品だが、映像化の第一作が1972年のテレビドラマ『タイム・トラベラー』だった。このドラマが好評だったため、同じ年、続編としてオリジナル脚本による『続 タイム・トラベラー』が放送された。
 『続・時をかける少女』は、この『続 タイム・トラベラー』を下敷きにして書かれた小説なのだ。

 『時をかける少女』に続編があることを知らなかったという人も多いと思うが、復刊ドットコムのリクエストページには、往年のファンから「また読みたい」というメッセージが寄せられている。
 ゴールデンウイークは、世代を越えて愛される名作の“幻の続編”を、のんびりと読んでみるのもいいのかも?
(新刊JP編集部/金井元貴)



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