あるコミュニティで同じ誕生日の人と遭遇する確率

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 現在好調の広島東洋カープ。その立役者の1人が、今年初めて開幕1軍に名を連ねた丸佳浩選手です。そんな丸選手の誕生日は開幕前日の4月11日だったのですが、実はこの日は同じ球団のエース、前田健太投手と同じ誕生日なのです。

 プロ野球の1軍枠は28人。その中で同じ誕生日の人がいるというのは、珍しいことのように思えますが、データを取ってみると意外とそうでもありません。
 今年の開幕1軍の選手だけを見てみても、中日ドラゴンズの岩瀬仁紀投手とブランコ選手が11月10日生まれで同じ。横浜ベイスターズの新沼慎二選手と武山真吾選手が6月22日で同じ。さらに東北楽天ゴールデンイーグルスの高須洋介選手と岩村明憲選手が2月9日で同じ、などと同一誕生日のペアが結構いるのです。

 『ちょっとわかればこんなに役に立つ 中学・高校数学のほんとうの使い道』(京極一樹/著、実業之日本社/刊)は中学、高校で学ぶ数学が現代社会の中でどのように使えるか、分かりやすく解説する一冊です。

 この“同じ誕生日”の問題は、「確率」の中で証明されます。
 例えば40人のクラスがあるとします。そのとき、この40人の中に誕生日が同じ生徒がいる確率はどのくらいでしょうか。

 答えは約90%。意外と多くないですか?
 この数値を算出するために、「余事象の確率」という考え方を利用します。「余事象」とは、ある事象に対して、それが起こらないという事象のことです。この場合、「誕生日が同じ生徒が少なくとも1組はいる確率」を導き出すだめ、「誕生日がすべて異なる可能性」を考えます。

 まず、「誕生日が同じ生徒がいる確率」=1−「誕生日がすべて異なる確率」とします。つまり、2人だけの場合、この2人が同じ誕生日にならない確率は1-(1/365)という計算式になります。
 さらに、「誕生日がすべて異なる確率」は「(1−誕生日が一致する確率)の積」と考えるのです。4人の場合は(1-(1/365))×(1-(2/365))×(1-(3/365))という式になります。
 クラスは40人ですから、40という数字を当てはめます。すると、誕生日が重なったペアが最低1組でいる確率は約90%となるのです。本書には数式も載っているので、それを見れば分かりやすいでしょう。(ただし、閏年の2月29日を含めると確率は変わります)

 また、本書の中では、この計算が図表化されており、それを参考にすると1軍枠の28人で同じ誕生日のペアが1組以上いる確率は66%、つまりに3分の2になります。

 『中学・高校数学のほんとうの使い道』では微分積分や三角関数なども取り上げられており、実社会の中にある数学やトリビアを紹介します。数学が苦手な人にとっても、楽しく数学を理解できる1冊です。

 ちなみに、横浜ベイスターズの開幕1軍の捕手は3人。そのうち、新沼選手と武山選手が同じ誕生日でしたが、この確率は約1%。かなり低い確率です。自分の所属しているコミュニティに同じ誕生日の人がいる確率は何%か、計算してみるのも面白いかも知れません。
(新刊JP編集部/金井元貴)



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