文部科学省は震災後に帰国した外国人留学生に対して、再来日のために航空券を支給するなどの支援策を決定した。航空券が支給されるのは国費留学生。私費留学生については日本学生支援機構が学習奨励費を支給するという。
外国人留学生の支援がすばやく確定したことになるが、このことについてブロガーたちはどのように反応しているのだろうか?

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ブログに掲載された書き込みの多くは、怒りに満ちたものだった。
・アホか!!!!!!!!!!!!!!!!
・この国はなにを考えてるんだ!?この期に及んで!
・言葉を失ってしまいます……
怒っている理由として
・さっさと逃げ出した留学生をなんでわざわざお金払って呼び戻すのよ?
・レベル7の国に来ると思うのか?それより先に放射能漏れをどうにかしろよ!
・被災地の支援が先!そのお金は日本人のために使えよ!
・日本にもお金がなくて大学行けないヤツがいるのにな…
などの言葉が目立つ。
震災による被害は甚大、そして原発対応も継続中という状況で、日本を後にした外国人留学生へのすばやい対応が決まったことが許せない、というところだが、それは頭に来て当然だろう。

外国人留学生を迎えたり、外国に留学しに行ったりすること、それ自体は外交の面からも、文化交流の面などからとても重要だ。働き手を大量に失って、困っている企業もあるだろう。だが、海外では渡航禁止措置などが取られている現状で、早急に決めてしまう必要は確かに感じられない。

また、ほかにも外国人への優遇策として不満を呼んでいることがある。
現在、政府開発援助(ODA)を2割削減して震災の復興へあてる予算案が検討されているのが、これに反対する議員がいることだ。
・日本人が困ってるのに、ODA削減に反対する超党派議員の奴ら頭おかしいんじゃないか!?
・呼びかけ人の自民党の中村博彦ほか、メンバーは、自民、民主、公明、みんな、たちあがれ日本、新党改革にも。なんなのこいつら?
・日本の経済は落ち込んできているのに、いまだに援助ばかりしているのはおかしいよ
“こんなときなのに外国人が優先なの?”と、思わずにいられないこれらの施策。
「心をひとつに、頑張ろう日本!」、なんてスローガンが叫ばれるが、果たして心が結束できているかは大きな疑問だ。

“どさくさに紛れて、余計なことをするヤツはいないか──?”
“政府、メディアはウソをついていないか──?”

こんなことを考えて情報を探りながら毎日を生きるのは、なかなか大変だ。

(イノウエアキオ)

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