「特撮映像館」、今回は時間をテーマにした隠れた名作『タイム・リープ』を取り上げます。SF作品としてはかなりよくできていると思いますが…特撮・合成はありません。

高林京一郎原作による、佐藤藍子初主演作品。特撮や合成は特にないが時間テーマを扱ったSF作品としてはなかなかいい作品である。もっとも一般的なタイムトラベルという概念ではなく、精神的な時間移動(主人公のみ)であり、コリン・ウィルソンの『賢者の石』にも通じるかもしれない。

正直作品を見る前には時間移動の瞬間などどのような映像を見せてくれるのかと期待したりもしたのだが、前述した通り精神的な時間移動ということもあり、特撮や合成で表現していない。強いて言えば映画のフィルがコマで送られるような形での表現となっている。

時間テーマのSF作品としてタイムパラドックスにも言及しており、矛盾のない時間移動が描かれている点で好印象だ。

映画化にあたり原作とは主人公の名字など若干の変更が加えられているようだが、これはあまり気にするところではないだろう。

初主演の佐藤も思った以上の演技を見せており最後まで楽しめる作品だ。

主人公が突然タイムリープしてしまうキッカケも納得のできるものだし、わけがわからない主人公をリードしていくクラスメイトの男子との関係も、青春映画的なさわやかさがあっていい。

特撮映像のファンには少し物足りないかもしれないが、映画としてはオススメの一本である。

監督/今関あきよし 監修/大林宣彦
キャスト/佐藤藍子、川岡大次郎、田口トモロヲ、藤田敏八、ほか。
1997年/91分/日本

■ライター紹介
【猫目ユウ】

フリーライター。ライターズ集団「涼風家[SUZUKAZE-YA]」の中心メンバー。
『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』などの単行本あり。
女性向けのセックス情報誌やレディースコミックを中心に「GON!」等のサブカルチャー誌にも執筆。ヲタクな記事は「comic GON!」に掲載していたほか、ブログでも漫画や映画に関する記事を掲載中。

【お詫び】
本連載「特撮映像館」は本来、毎週金曜日の更新を予定いたしておりましたが、掲載システムのトラブルにより4月15日掲載予定分が反映されませんでした。
よって、一日遅れての掲載となりますこと深くお詫び申し上げます。


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