八百長関与認定で解雇処分の蒼国来と星風 温情措置も法廷闘争へ

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 4月1日、日本相撲協会は八百長に関与したとして認定された力士、親方23人の処分を発表。その内、22人は引退(退職)届を提出。ただひとり、引退(退職)勧告を拒否した元谷川親方(元小結・海鵬=八角)は解雇処分とされた。元々、元谷川親方には受ける退職金がなく、勧告拒否は無罪をアピールするポーズとも見て取れた。

 特別調査委員会は4月11日、その23人に続き、グレーとなっていた中国出身の幕内・蒼国来(荒汐)とモンゴル出身の十両・星風(尾車)を八百長に関与したと認定。蒼国来は昨年夏場所の春日錦(元竹縄親方)との取組、星風は今年初場所の千代白鵬との取組が八百長と認定され、協会は2人に引退勧告の処分を出した。

 ところが、この2人は強硬に潔白を主張。期限となった13日までに引退届を提出せず。協会は14日、臨時の理事会を開き、2人の解雇を決定。それでも、退職金は満額支給するとした。蒼国来は529万円、星風は220万円を受け取ることができる。

 解雇で退職金が支払われるのは、一般社会ではなじまない慣習。だが、協会の規定では解雇者の退職金に関して、「一部またはすべてを支給しない場合がある」と定義されており、過去にも解雇で退職金が支払われた例もある。払うか否かは協会の判断だが、今回のケースでは引退勧告に応じなかった場合は、支給されないと見られていた。蒼国来、星風は温情を受けた恰好。ある意味、訴訟を起こされないための“口止め料”とも思えた。

 引退勧告を受けた他の力士は、「関与を認めれば退職金が出る」と説明を受け、しぶしぶ応じた者もおり、引退届を提出した力士からは、2人への措置に不満の声ももれているようだ。

 しかし、それでも納得がいかない両力士は、協会から解雇通告を受けた後、それぞれ弁護士を伴って会見。蒼国来は「もう一度、ちゃんとやってほしい」と再調査を要望。退職金は辞退する方向で、すでに協会に意見書を提出済み。覆らなければ、1〜2週間以内に地位保全を求める仮処分を申請する見込みだ。一方の星風は退職金を、「4、5月分の給与」として受け取る意向で、早速、来週中に地位保全を求める仮処分を東京地裁に申請すると発表した。「一切、八百長はやっていない。裁判ではっきりしてもらいたい」と星風。

 2人の動きを受け、放駒理事長(元大関・魁傑)は「仕方がない。法廷の場で争うことになる」と受けて立つ姿勢を示した。25人もの処分者を出した八百長問題は、落着とはならず、ついに法廷の場に持ち越されることになる。
(ジャーナリスト/落合一郎)

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