人気お笑いコンビ「フットボールアワー」の後藤輝基さん(37)に、テレビ出演のオファーが殺到している。

   「フットボールアワー」は2003年の漫才選手権「M-1グランプリ」で日本一を獲得し人気者になったが、08年準優勝の「オードリー」のような大ブレイクではなかった。しかも、相方の岩尾望さんに比べると目立つ存在ではない。なぜ、こんな事態になったのだろうか。

有吉も「話題の入り方が達者だ」と褒める

   後藤さんは大阪市出身で、大学を中退して吉本興業の「大阪NSC」14期生となった。最初は同期生の天満国男さんとコンビを組みボケを担当していたが、99年に解散。同年新たにNSCの同期で友人の岩尾さんと「フットボールアワー」を結成、ツッコミに転じた。

   以降、数々の漫才新人賞を受賞。01年には「M-1グランプリ」の決勝で6位。02年は「M-1」準優勝。03年に「M-1」で日本一になった。ただし、知名度は上がったものの、大ブレイクはなく、関西方面が仕事の中心になっていた。また相方の岩尾さんが強烈なキャラのため、それに比べれば目立たなかった。

   そんな後藤さんが注目されるきっかけになったのが2005年4月に始まったMBSテレビのお笑いバラエティー番組「ジャイケルマクソン」。ローカル放送だったが、後にTBSがスペシャル番組を放送すると後藤さんの面白さが全国に広がり、「後藤の番組」とまで評価されるようになる。

   また、テレビ朝日系の「雑学王」では、共演タレントから「イジラレ方が絶妙」と賞賛。同じく「アメトーク」では、毒舌で有名な有吉弘行さんから「話題の入り方が達者だ」などと褒められている。視聴者からも、共演者からも好感度が高いお笑いタレントになっている。

「多岐にわたって、きっちり仕事をしている」と吉本興業

   掲示板「2ちゃんねる」でも「フット後藤が最近おもしろい件」というスレッドが11年3月2日に立っている。そこには、

「いじられると余計に面白さが際立つよなw雑学王のときの後藤は凄かった」
「後藤は昔から面白い その後藤の笑いにお前がやっと追い付いただけ」

といった書き込みが出ている。

   後藤さんが所属する、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに話を聞くと、後藤さんへの出演オファーが急増しているのは事実だといい、こう説明する。

   「M-1」チャンピオンを取ったことでもわかるように、もともと実力は高かった。派手さはないものの、コンスタントに仕事をもらいその度に結果を残してきたため、視聴者や番組制作スタッフからの評価が上がり続けている、というのだ。

「ツッコミやフォロー、全体をまとめるなど、多岐にわたって、きっちり仕事をしているのがわかります。まだまだ若手ですが、ますます活躍の場が広がっていくと思います」

と同社広報は話している。

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