東日本大震災と福島第一原発事故。いずれも「今、何が起きているのか」「何をするべきか」を考えるために、ある程度の知識が必要です。実際に、書店では原子力や放射能関連の書籍が売れており、「知りたい」「理解したい」という関心の高さがうかがわれます。このようなニーズに応える形で、各出版社がぞくぞくと関連書籍のPDFファイルを無料で公開しました。

葉上太郎氏「原発頼みは一炊の夢か――福島県双葉調が陥った財政難」・岩波書店『世界』2011年1月号特集「原子力復興という危険な夢」一部PDFを無料公開
岩波書店は、『世界』2011年1月号特集「原子力復興という危険な夢」から3論文を、著者の了解を得てPDF化しました。ドイツのエネルギーと原子力政策に関する独立コンサルタント代表 マイケル・シュナイダー氏(田窪雅文氏 訳)「原子力のたそがれ――米・仏・独のエネルギー政策分析から浮かび上がる再生可能エネルギーの優位性」、ジャーナリスト 明石昇二郎氏「原発輸出――これだけのリスク」、地方自治ジャーナリスト 葉上太郎氏のルポルタージュ「原発頼みは一炊の夢か――福島県双葉調が陥った財政難」の3論文。くわえて、『科学』1997年10月号に掲載された地球化学者 石橋克彦氏の「原発震災」も公開。石橋克彦氏は2005年2月23日に、衆議院予算委員会公聴会で原発震災を強く警告したことでも知られています。これらのPDFは“当面の間”公開されるそうです。

日本の原子力施設全データ〜どこに何があり、何をしているのか・講談社ブルーバックス『日本の原子力施設全データ』のPDF一部無料公開
講談社ブルーバックス出版部は、北村行孝・三島勇著『日本の原子力施設全データ〜どこに何があり、何をしているのか』(2001年刊)の一部を、著者合意のもとにPDFで公開しました。同書では、原子力発電所のしくみ、また放射能についての知識がわかりやすく説明されており、メディアで報道される情報を読み解くのに役立ちそうです。

丸善出版「放射線や災害ストレスの書籍」ネットで無料公開・丸善出版『理科年表』など放射線や災害ストレス関連書籍のPDFを無料公開
丸善出版は、同社刊行の書籍のうち、災害、放射線、心理学分野に街頭する文献の本文をPDFファイルで無料公開しました。公開されたのは、理科・科学ファンに愛される名著であり、地震と津波がわかりやすく解説されている『理科年表』、原発事故後のストレスに関する研究結果などに関する章を含む『ストレス百科事典』など全7冊です。

・じほう『心的トラウマの理解とケア』など医療従事者向けの関連記事のPDFを無料公開
医薬品・医療関連出版社じほうは、被災地で活動する医療従事者向けに、同社が発行する雑誌『月刊薬事』の関連記事、書籍『心的トラウマの理解とケア 第2版』および『阪神・淡路大震災 医師として何ができたか』のPDFを無料で公開しました。やや専門的な内容ですが、被災地での医療体制についてわかりやすく解説されており参考になります。

・メディカ出版 災害医療関連記事をPDFとJPGで無料提供
医療関連出版社 メディカ出版は、災害医療にあたる医療従事者に向けて、避難所での感染症対策、メンタルケア、医療技術に関する同社専門誌の過去記事から約20本を公開しました(随時追加中)。また、被災地で活動する医療従事者からの『現場レポート―被災地で救護活動を行ってー』も掲載。今後、被災地入りする人たちに役立つ情報発信も行っています。スマートフォン向けにJPGファイルでの公開も実施。

・新日本法規出版『Q&A災害時の法律実務ハンドブック(平成18年発行)』など公開
新日本法規出版は2005年発行の『Q&A災害時の法律実務ハンドブック』をテキストデータで公開しました。同書は、もともと東京に直下型大地震が起きた場合を想定して作成されたもの。東日本大震災復興の一助となるように、今年6月頃に改訂版の発行を予定しています。また、災害関連法令を最新の内容で掲載しており、条文のテキストを閲覧できます。

※各出版社が無料配信を行うウェブサイトへのリンクまとめは、ガジェ通サーバーの記事をご覧ください。


 
 

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