被災者と被災ペット、あなたの善意はどちらの支援を優先するのだろう

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 家で飼われていたが、飼い主とはぐれてしまった犬。飼い主が亡くなり、行き場を失った猫。東日本大震災の被災地には、人間の被災者だけでなく、数多くの「被災ペット」がいる。テレビや新聞、ネットでは、悲惨な環境におかれた犬が紹介された。そして、その実情を知った人から、「かわいそうだ」「どうにかしてあげたい」という声があがった。

 人に助けられた「被災ペット」は、動物愛護センターや動物病院などに一時収容されているようだ。しかし、あまりに数が多いため、保護する場所や餌の確保が追いついていない。そうした状況を見かねた環境省が、動物愛護団体とともに「被災ペット」の救済に乗りだしたという。

 一方、日々の震災報道を見ていれば、住居や衣服、食料などの物資が足りず、手持ちのお金もなくて困っている被災者が、いまだにたくさんいることがわかる。「被災ペット」を報じるときに、しばしば「ペットが被災者の心を癒やす」という言葉が使われる。

もちろんそれは事実だが、心を癒やされる側の被災者、それもペット好きな被災者が困難な状態におかれている現在、残念ながら、まずは自身の生活を守り、建て直すことが先決になる判断もあるのではないだろうか。

 被災地には、困難な状況で生活を送る被災者がいる。飼い主とはぐれてやせ細った元ペットの犬や猫もいる。自分にはお金や時間がある。なにかしなければ……。そんな想像をしてみたときに、被災者を支援するのか、犬猫を支援するのか。それとも、双方を支援するのか。

 読者のみなさんは、どういうかたちで被災地を支援しますか?


(谷川 茂)