原発事故で刻々と状況が悪化する中でお目付役である原子力安全委員会は何をしていたのか。震災発生翌日(3月12日)の朝、菅首相の原発視察に同行した班目春樹・原子力安全委員会委員長。

 同委員会は原子力の安全確保のために内閣府に設けられた「原発の監視役」で、事故が起きれば専門家としての知見を国民に示す立場にある。

 が、班目氏が初めて会見したのは23日の夜。28日の会見では、建屋に溜まった高放射線量の汚染水処理について、「知識を持ち合わせていないので、東電と原子力安全・保安院にしっかりと指導をしていただきたい」と答えて周囲を唖然とさせた。

 同委員会は委員長以下、委員5人はいずれも常勤の特別職公務員。ただし、常勤といっても定例会議は週1回だけ。議事録を確認する限り、会合は最短で10分弱、長いもので1時間半だった。これで約1650万円の年収(月給93万6000円とボーナス)を貪っている。

 なお、内閣府には原子力関係予算の配分を審議する「原子力委員会」もあるが、こちらの委員(常勤3人)も同額だ。だが、事故発生後の会議はすべて休会となっている。今、働かなくていつ働くのか。

※週刊ポスト2011年4月15日号




■関連記事
ヘリで福島原発行った菅首相の「カイワレ作戦」今回通用せず
安全対策3原則のうちひとつしかできなかった福島第一原発
原子炉の稼働率が低いのはマスコミが原発に神経質過ぎるため
ハーバード出身の西山英彦審議官ら震災・原発会見の7人衆
原発事故の原因の一つ 東電社内人事で原発専門家追放の過去