加賀100万石は“鼻毛”が支えていた?

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 織田信長、武田信玄、上杉謙信ら、歴史上の武将たちは様々な名言を残しており、彼らの言葉からは一人の男としての顔、リーダーとしての顔、文化人としての顔など、さまざまな顔を持っていたことがうかがえます。

 『武将の言葉 決断力が身に付く180のヒント』(火坂雅志/編集、角川学芸出版/刊)はビジネスの場面でも使える武将たちの名言を「覚悟を貫く」「組織と人材」「リーダーの心得」など8つのテーマに分類して、歴史小説家の火坂雅志さんが紹介しています。
 その中から、すぐに使えそうな4つの武将の名言をご紹介します。

■組織と人材
「知行と情は車の両輪、鳥の両翼なり」(蒲生氏郷/『氏郷教訓状』)

 文武に長けた類稀なる武将・蒲生氏郷が、自分の歩んだ道を振り返りながらしたためたのが『教訓状』なのですが、そこでは控えめに、事実だけを列挙し、最後に数か条の教訓を述べられており、知行と情が両輪・両翼であると説いています。家臣を大事にしたという氏郷の人心掌握術の肝と言えそうです。

■リーダーの心得
「この鼻毛が百万石を保っておる」(前田利常/『名将言行録』)

 前田利家の子どもで、加賀100万石の2代目藩主となった前田利常。しかし、最大の外様大名を幕府が気にしないはずがありません。そこで利常は凡庸を装い、ひたすら自重したそうです。鼻毛を伸ばしたのもその擬装のため。本当の利常は2代目加賀藩主として名君ぶりを発揮し、加賀藩の基礎を固めました。

■対人関係
「人の言ふ事を早合点すべからず、殊に人の咄(はなし)を先折べからず」(藤堂高虎/『高山公実録』)

 浅井氏の家臣だった藤堂高虎は次々に主君を変え、最終的には伊勢津藩32万石にまで昇りつめました。「人の話は最後まで、そのうえで返答せよ。くれぐれも早合点して話の腰を折るな」という意味のこの言葉からは、そんな高虎の落ち着きぶりが伝わってきます。

■処世の極意
「急用のことなり、静かに書すべし」(小早川隆景/『名将言行録』)

 急用を頼まれたときはどうしても慌ててしまうもの。しかし毛利元就の3男で、五大老の一人にもなった小早川隆景は、急用とは裏を返せば要件が重要なのであり、だからこそ落ち着いて平常心であるべきだと説きます。

 武将たちの言葉は現代を生きる私たちが聞いても、勉強になる、そして希望を与えてくれるものが多くあります。迷ったときに、覚悟を決めたいときに、そして一歩でも前に進みたいときに、武将たちの考えを参考にしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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