中国ではこのほど、中国の金融アナリストと見られる「凱恩斯」氏による『わが国の人々はなぜ日本人より慌てているのか』とのブログ発言が、多くのメディアやブログ、中国版ツイッターに転載されるなど、話題になっている。  「凱恩斯」氏はまず、日本の原発事故による放射能汚染を恐れた中国の人々が、「食塩は放射性物質の除去に有効」とのうわさに“踊らされた”ことに対して、「わが国の人々の方が、日本人よりも慌てふためいているのはおかしなこと」などと言及。人々の惑わされやすさや情報処理の甘さについて、「今後、大きな危機を目前にした時、非常に危険」と危惧(きぐ)している。

 また、人々が慌てる原因については、中国のメディアや専門家、政府にも責任があると語り、「CCTVは、“原発は爆発しない”といっていたが、爆発した。“爆発は1カ所に留まる”、“放射能汚染はない”と言っていた専門家の話も、結局すべて逆だった」などと不信感をにじませ、「今さらテレビで“中国は安全だ”といわれても…」と、メディアや専門家、政府の発言が人々の信頼を十分に得ていない現況を嘆いた。

 「凱恩斯」氏はこのほか、自身の「本業」に基づき、リビア情勢や、日本の放射能汚染の問題など、世界の情勢を十分に見極めて投資すべき、との考えを披露している。

 「凱恩斯」氏の発言は、17日に発表された後、現時点で約4万人が閲覧し、新浪網だけでも約68人が自身のブログに転載するなど、注目を集めている。また、一部の“転載ブロガー”は、「凱恩斯」氏のタイトルに「そりゃ政府を信頼していないからでしょ!」と応じるなど、中国における、政府や専門家よりも自身を信じて「放射能対策」する、との考えの根強さを浮き彫りにした。(編集担当:青田三知)



■最新記事
中国でささやかれる「上海に日本人の避難民が増える…かも」
中国人の恐るべきデマ…「日本の漫画家○○は地震で死んだ」
大地震発生時の冷静で秩序ある日本人の行動に感服=中国
【中国ブログ】地震に不慣れな中国人に「地震時の10か条」提案
病院釈明「日光浴」…職員が救急車で川原に行きバーベキュー=中国