■PR会社、株式会社Three Handsの代表の浅野波留奈さん

「2歳の子どもを持つ親として震災以来、いかに自分の子供を守るかが大きなプレッシャーとなっていましたが、同時に震災被害に遭われた方に何ができるか自身に問うてきました。そして自分自身の生活に負担なく取り組める方法を模索した結果、支援先を救援物資が家庭で使わずに眠っているものを中心に提供でき、参画しやすいセカンドハーベスト・ジャパンに決定。近隣の友人知人、マンションの住民まで声をかけ、1週間かけて物資の収集と仕分け作業をし、4月4日に送るスケジュールで進めています。必要とされているのは割り箸、紙皿、ウェットティッシュ、マスク、食料(米、缶詰、レトルト食品……)など。

声をかけた方のほとんどがお子さんをお持ちで、約半数(放射能の水問題で子持ちの多くは西に避難中のため)が参画を申し出てくださいます。ママネットワークを活かし、ママ友のそのまたママ友、という具合に支援参画の輪が広がっています。中には、わざわざ物資を購入して持ち込んでくださる方がいて、買占め行動の中にはこうして被災地に送るためのものもあるのでは、と考えを新たにしています。

今回お声をかけた方の中には、すでに別の団体への寄付や物資提供を済ませている方もいましたが、それでもなお、更なるご協力をおしみなくする姿に心打たれ、一方で何かできないかと思いながら何をしていいか、分からない方には受け皿の提供ができ、アクションの起こすことの大事さを身にしみて感じています」。


■求人求職情報・医療情報を提供する株式会社フォーチュンの石塚園子さん

「当社のような小さな企業でも被災地のために何か役立てないかと考え、自社の一番の強みであるネット上での人材情報の発信力を活用したい、と上司に提案しました。そこで、医療従事者のボランティア募集情報を掲載させていただくことに決めました。これは、短期の取り組みではなく、復興を見届けるまで人材情報の提供をしていきます。現在、仕事にブランクがある医療従事者の方でもこれまでのキャリアが即戦力になる仕事はあります。ただ、まだ被災地が混乱している状況ですので、個人で動くよりチームで動いてもらうと助かるということもあり、職場の同僚や大学などの繋がりでチームを作って活動されることをお願いしています。

情報をリリースしてすぐに、米国、英国在住の日本人医師・看護師の方から救援活動希望のご連絡をいただきました。日本在住の医師・薬剤師・看護師の方々からも問い合わせをいただいており、医療従事者の救援支援意識が高いことを実感しました。ただ、被災地の状況が刻一刻と変化しており、地域によってもバラつきがあるので行動前に現地にいる方としっかり連絡を取ってから行動することが重要になると感じています」。


■主婦に特化した人材サービス会社の株式会社ビー・スタイルの広報、金子絵里香さん

「弊社は人材サービス会社、かつベンチャー企業ですので、大手メーカーさんのようにすぐに生活に役立つ水や服などの「もの」や、巨額の義援金を送ることはできませんでした。しかし、弊社には「しゅふJOB」という全国対応の求人サイトがあります。そこでこのサイトでの人材募集の求人広告費を無料にできないか?ということを社長に話し、半年間、今回の復興支援に関わる求人であれば「無料」で利用できるようにしました。本来は、求人サイトということで企業が対象ですが、今回はNPO法人などのボランティア団体からの募集にも無料で使っていただけるようにしています。

現在、被災地向け物資増産のための製造ライン、水や食料についての問い合わせ対応は急激な人手不足と聞きます。また、今回被害にあった仙台は大手のコールセンターが数多くあり、現地の社員が被災にあっている分を東京の本社や関西や沖縄など全国にちりばめ対応しています。家庭に眠る主婦の方の労働力が集まれば大きな力です。ぜひ復興支援の求人募集を無料で使っていただきたいです」。

 今回、広報ウーマンへ情報発信をしたことで、上司や社長に支援の方法を提案し、実際に支援を決めたという報告を多くいただきました。企業ごとにできることが違う。だからこそ、それぞれの企業が強みを生かし、支援をしていただいていることに本当に感謝しています。

 復興までには、長い時間がかかります。瞬発的な支援だけでなく、企業のみなさまには息の長い支援を行っていただくことをお願いしたいです。

■関連リンク
精神科医・香山リカ先生からのメッセージ〜持続可能な復興を支えるために、今必要なこと〜-公式サイト
ヘアサロン銀座マツナガ 成田店-公式サイト
仮り住まいの輪-公式サイト
医師求人.jp-公式サイト
薬剤師求人.com-公式サイト
看護師求人.com-公式サイト
メディカル求人.com-公式サイト
しゅふJOB-公式サイト


伊藤緑さん プロフィール
伊藤緑 広報ウーマンネット 代表
愛知県出身。銀行系ソフトウェア会社、人事部を経て1997年作詞家デビュー。CHAGE、鈴木聖美、石嶺聡子などに歌詞を提供。2001年ケイ・ラボラトリー(現・KLab)に広報として入社。2004年9月フリーランスに転向。作詞家、ライター、講師、商品PRなどの仕事を行う。2011年3月にKOTONOHA FACTORYという音楽とビジネスを繋ぐ総合制作事務所を設立。
神広報ウーマンネット-公式サイト
広報ウーマンネットの活動Blog-公式ブログ
KOTONOHA FACTORY-公式サイト