本を読むことで起こりうる“成長”の錯覚

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 なぜ、人は成長したいと思うのでしょう。
 また、人生の成功とはいったい何なのでしょうか。

 本書『成長し続けるための77の言葉』(PHP研究所/刊)には、仕事と人生の本質を見つめ続けてきた田坂広志さんの想いが綴られています。
 田坂さんは、1951年生まれ。米国シンクタンク・バテル記念研究所客員研究員、日本総合研究所の設立に参画。数々のベンチャー企業と新事業を育成してきました。シンクタンク・ソフィアバンク、社会起業家フォーラムを設立。共に代表に就任。情報、金融、流通、環境、教育など、様々な分野の企業の社外取締役や顧問を兼務されています。

 本書には成長し続けるための77の言葉が書かれていますが、これまでの田坂さんの本の集大成と言ってもいいかもしれません。
 「職業人としての成長」「人間としての成長」「人間集団としての成長」「終わりなき成長への道」「成長に向けての言葉の階梯」といった章に分かれています。各章では、ひとつの言葉をとり上げて、その言葉に対する田坂さんの想い、知恵へと続いていきます。

 田坂さんの言葉をご紹介します。

人生において、「成功」は約束されていない。
しかし 「成長」は約束されている。

なぜ、人生において、「成長」が大切なのか。
それは、人生には、一つの真実があるからです。
人生において、「成功」は約束されていない。
しかし 「成長」は約束されている。

いま、世の中に溢れる「成功願望」。
誰もが、その人生において、競争での「勝者」となり、目標を「達成」し、人生で「成功」することを願っています。

しかし、誰かに人生の真実を見つめるならば、「勝者」の陰に、必ず「敗者」があり、「達成」の陰に、必ず「挫折」があり、「成功」の陰に、必ず「失敗」があります。
けれども、人生において、誰もが必ず手にすることができるものが、ある。
それが「成長」です。


 「成功は約束されていないが、成長は誰もが必ず手にすることができる」という言葉にとても勇気づけられます。
 成長することは、成功に着実に近づいているという証なのです。
 他者を打ち負かして得る成功よりも、まずは、自分を切磋琢磨して向上させていく成長を目指そうということなのではないでしょうか。

 田坂さんの言葉をじっくりと読み進めていくことで、今の自分、今までの自分、そしてこれからの自分を見つめなおすきっかけになりそうです。
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