■1995年、原発を巡る事実
Football Weekly発行人の刈部謙一です。このたびの東北関東大震災で犠牲になられた方々とご遺族に心から、お悔やみを申し上げます。被害に遭われた皆様にもお見舞いを申し上げます。

こうしたメッセージをお出しするのに、少々時間がかかったことには申し訳なく思いますが、理由がありました。単にお悔やみやお見舞いの言葉だけを送るだけでは、話しはすまないと思っていたからです。

というのも、私がFootball Weeklyを始める以前に取材し、「問題提起」していたことが現実になったからです。

その当時の掲載誌を探し出すのに、時間がかかってしまったこともありましたが、こうした事実を改めて指摘することがこの状況下で適切かどうか迷ったこともあります。ただでさえ、風評被害が蔓延しているときに、さらにこうした「事実」を提出することで、新たな問題を引き起こさないだろうかと考えたのです。

ですが、あるアイデアを思いついたことで、書く勇気がわいてきました。さらに幸い、わがFootball Weeklyの読者の方々はそうした風評や混乱に拍車をかけるような方々ではなく、逆に適切な行動を取っていただける方々だと思い、意を決しました。

その記事とは、1995年に『週刊プレイボーイ』(集英社)の3月7日、14日発売号に2回にわたって掲載された調査レポート『サッカーW杯誘致と原発の談合構造』と題されたものです。

以下に当時の記事を簡単に要約して掲載します(太字部分は抜粋)。現物を見たい方は大宅文庫にはありますし、国会図書館にもあります。

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