韓国人俳優ヒョンビンさんの海兵隊入隊のニュース。隣国の日本でも各メディアが取り上げ、話題となりました。韓国では昨年11月のヨンピョン島への砲撃以来、国民の国防意識が高まったといわれています。最も訓練が厳しいといわれている海兵隊への志願者が急増しているそうです。

 『韓国の徴兵制』の著者・康煕奉氏は在日韓国人二世の作家。「"命をかけて祖国を守る"という建前は立派。でも、本音をいえば軍隊に行きたくない人間のほうが圧倒的に多い。徴兵制の問題は常に兵役逃れと表裏一体にある」といいます。

 兵役逃れのテクニックはさまざま。膝の軟骨の一部を除去する手術や白内障になる手術を受けるなど、なかなか大胆な手口です。親からもらった体にメスを入れるとは儒教の国ではあるまじき行為に思えますが、膝の手術を受けたのが多くのサッカー選手だというからさらに驚きです。また、ある大統領候補の子息は激ヤセで兵役を免れていました。

 「お金とコネがない者が軍隊へ行く」という言葉もあるそうで、金持ちや政府高官の子息には徴兵を回避している者が多いとか。「韓国社会の病巣の一つにもなっている」と著者は指摘します。

 韓国と日本の違いを考えるとき、必ずといっていいほどあげられるのが、徴兵制の有無。経済における「コリアンパワー」の台頭も、その強さの秘密は徴兵制にあるとする論者もいます。私たちの国の閉塞感を思うと、日本にも徴兵制があったら......と考える人もいるかもしれません。しかし本書を読むと、それが愚かな幻想でしかないことが伝わってきます。

 人気俳優の入隊は、軍にとってはかっこうの宣伝材料。「芸能兵」の見た目の良さにまどわされては、韓国という国の現実を理解することはできないのです。



『韓国の徴兵制』
 著者:康煕奉
 出版社:双葉社
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