積もった小細工が陰謀に変わるとき【テレンス・リーのニュースを斬る!】

写真拡大

私は秘密結社による国際陰謀論に懐疑的だ。ところが現象として陰謀に見えることは…たしかにある。これをどう説明すればいいのか、歴史的観点から考察すれば難しくない。

結論からいえば、意思の集合体が陰謀なのだ。悪人が円卓を囲み、葉巻をくゆらせながらシナリオを書く。こんなことはフィクションである。そう見えてしまうだけなのだ。つまり、さまざまな既得権益者が利益を守るため、あるいは収益を増やすためバカみたいな小細工を施す。それぞれの小細工は歴史を刻むほどのパワーを持たない。ところがチリも積もればなんとやらで、臨界点を超えたところで大きな歯車が動きはじめるのだ。

例えば資本家、投資家、産業界、軍部などが「ここで戦争すりゃあ儲かるな」と考え、それぞれに苦心惨憺(さんたん)の工作をしていると、あるところですべてがリンクしはじめ、巨大な力となって爆発する。これを客観的な現象として眺めた場合、前述のように悪人が円卓を囲み、さてどうしようかと陰謀をめぐらせたように錯覚するのだ。

逆説的にいえば、だからこそ怖いとも定義できる。いかに稚拙で情けない悪巧みでも、邪念がまとまれば現実化するからだ。なにも精神論やオカルト論ではない。学級閉鎖すればいいと願う小学生が、さしあたり自分だけでもズル休みする。ところが同じ思惑の同級生が一定数に達すると、本当に学級閉鎖してしまう。それどころか、さらに数がまとまれば学校閉鎖にもなってしまう。

なんとも馬鹿馬鹿しい例え話ではあるが、国際陰謀論に見える事象は、概ねこの法則で生まれる。時には、同級生同士が「休んじゃおうぜ」と示し合わせることもあるだろう。たしかに国際社会でも悪人の一部が結託することは間々ある。しかし、わずか数十人、数百人の悪人が絵図面を引くことはない。仮にあるとしても、複雑に交錯した国際社会では不測の事態が多すぎて、とても計画通りに進むものではない。

それでも私が陰謀論とされる事件を追うのは、悪人たちの断片的な思惑が興味深いからである。そうした断片を組み合わせれば、近未来が予測できるからである。あえて陰謀論と疑うことで、真実があぶりだされることもあるのだ。

(テレンス・リー)

■関連記事
PS3新作『キルゾーン3』の合同会社説明会に行ってきた! テレンス・リーが乃亜をお姫様抱っこ?
常識をくつがえすタモリ流の “豚生姜焼き” を実際に作ってみた!
ガジェット通信流お好み焼きレシピ大公開! メチャ美味しいと自画自賛!
タモリ流インスタントラーメンの美味しい作り方! 評論家も絶賛
ガジェット通信一芸記者さん募集中です