経済小説でもアジアがブーム? 第3回城山三郎経済小説大賞 授賞式をレポート
 経済小説の文学賞である第3回「城山三郎経済小説大賞」(ダイヤモンド社/主催)の授賞式が2日、東京・渋谷のダイヤモンド社 石山記念ホールで行われ、大賞に選ばれた『海商―秀吉に挑んだ男』の作者、指方(さしかた)恭一郎氏と『草魂の夜想曲』の作者、深井律夫氏に、表彰状と記念品となる盾、副賞の目録が贈呈された。


(第3回「城山三郎経済小説大賞」を受賞した指方氏=右、深井氏=中央)

 指方氏が執筆した『海商―秀吉に挑んだ男』は、安土桃山時代の朝鮮国を舞台に、商いの戦を豊臣秀吉に挑む博多商人を描いた歴史経済小説。経済小説の中では時代物はまだ少なく、物語の独創性が評価された。
 一方、3度目の挑戦で大賞受賞となった深井氏の『草魂の夜想曲』は、中国を舞台にし、農業による村興にかける男を描いた一作。仕事で中国に深く関わり、留学経験もある深井氏ならではの作品といえる。

 受賞にあたり、指方氏は「この作品が本として刊行され、いろいろな方々から感想を頂けることを大変嬉しく思う」と喜びを語り、深井氏は「これからも面白くてためになる作品を目指し、一歩でも城山先生の世界に近づけるように頑張りたい」と今後の飛躍を誓った。
 また、選考委員を務める小説家の安土敏氏は「読ませて頂いた作品が全てアジアを舞台にしていて、いずれも壮大で面白かった」と絶賛。しかし、「日本を舞台にした、“日本社会と人間”“日本経済と人間”というテーマで書かれた小説がもう少しあっても良かったと感じた」とも語った。

 城山三郎経済小説大賞は2004年に創設された「ダイヤモンド経済小説大賞」を発展させたもので、今回が3回目となる。今回の大賞受賞作は夏ごろ、ダイヤモンド社から刊行される予定。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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