1933年の発売以来、世界111カ国、43言語で約2億7500万セットが販売され、数十億人が遊んだことがあるといわれる人気ボードゲームの「モノポリー」。1933年にCharles Darrowにより手作りされ初めて商業的に販売された5000セットのうち唯一現存するセットが先日オークションにかけられ、9万ポンド(約1185万円)以上という高値で取引されたそうです。

詳細は以下から。Monopoly: Earliest surviving set fetches £90k auction figure | Mail Online

英語で「独占」を意味するボードゲーム「モノポリー」は、当初は「The Landlord's Game(地主ゲーム)」という名で、クエーカー教徒で政治活動家の女性Elizabeth Magieによって、土地を人類全体の共有財産として地価に対する単一税をの賦課すべきという「ジョージズム」の考えを理解するための教育的ゲームとして1904年に考案されました。遊んだ人々に「多くの人を破産に追い込み一部の人だけが巨大な富を手にする『独占』を可能とする現在の制度はよくない」と感じてもらうことが狙いだったわけです。

その「地主ゲーム」で遊びその面白さにほれ込んだフィラデルフィア出身の暖房技師Charles Darrowは、失業中の世界恐慌の時代にこのゲームを改良した「モノポリー」のルールの定義やボードのデザインを行い、1933年に著作権登録し発売しました。はじめは手作りで販売していたのですが、あまりの人気に生産が追いつかず、地元の印刷所に委託するようになったそうです。

またたくまに「モノポリー」の勝者のような億万長者となったCharles Darrowは翌1934年にはParker Brothers社に権利を販売し、以来これまでに43カ国語のバージョンが世界111カ国で販売され、2億7500万セットを売り上げているそうです。


オークションに出品されたセットは、Charles Darrowが手作りした5000セットのうち唯一現存するセットと言われ、所有していたDarrowの子孫によって1992年に経済誌「フォーブス」で知られるマルコム・フォーブスの家族に販売されたもの。今回フォーブス家が手放すことになり、サザビーズのオークションで予想落札価格3万7000ポンド(約487万円)をはるかに上回る8万ポンド(約1053万円)で落札され、手数料などを入れると最終的には9万360ポンド(約1190万円)の取引となったそうです。

現在の四角いボードとは異なり直径33インチ(約84cm)の円形のオイルクロス製。ルールブックや「お金」、「ホテル」や「住宅」などの小さな木製の建物も付属しています。


Darrowの販売したオリジナルの「モノポリー」には、ニュージャージー州アトランティックシティの地名や道路名が使われていました。


Darrow自身の手によりペンとインクで1つ1つのコマが手書きされ、手作業で色が塗られた盤面。世界恐慌で失業したDarrowは自宅で手作りしたゲームを販売することにより家族の生活を支え、のちに巨額の財産を築いただけでなく、人気ゲーム「モノポリー」のクリエイターの1人として歴史に名を残すことにもなりました。まさに「アメリカンドリーム」と呼ぶにふさわしい人生だったかもしれません。


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