医学界が語ることのない本当の「がん」の姿

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 かつて、「がん」は不治の病でした。
 なぜなら、そのほとんどの場合が、患者が亡くなったときにしか「がん」と診断できなかったからです。

 今では医療技術の発達や早期の診断が進み、「がん」が不治の病であるというイメージから徐々に解放されつつあります。それでも、統計上では、日本人男性の2人に1人が、女性の3人に1人ががんになり、日本人の3人に1人はがんが原因で亡くなると言われていて、「三大成人病」の1つに数えられています。

 1996年に『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋/刊)でそれまでの常識を打ち破るように、抗がん剤やがん検診の無効性を指摘し、医学界で大きな論争を巻き起こした近藤誠さんは、6年ぶりの単行本となる新刊『あなたの癌は、がんもどき』(梧桐書院/刊)において、再び医学界に一石を投じています。

 例えば、本書の中にはこんな言葉が出てきます。

 「早期がんを三年放置しても、ほとんど変化しないということは日本の専門医にとって常識以前」

 これは近藤さんと、癌研究会附属病院内科部長(当時)の丸山雅一さんの対談で出てきた言葉ですが、「本当?」と目を丸くしてしまいそうな事実です。
 「症状なく発見された早期胃がんは放置していても大きくならない」ということは、医学界や研究者にとっては常識以前でも、一般の人たちには全く知られていません。近藤さんは、「一般の人たちは、早期がんはどんどん大きくなってしまうのではと思われ、一刻も早くと手術に駆り立てられてきた。それが非常に問題だと思う」と批判します。

 ほかにも、「がん検診」をしたとしても、「がん」と診断される患者数は増えるが「がん」で亡くなる患者数は変わらないと言います。そして、早期発見によって発見された「がん」が、その後転移する恐れがない「がんもどき」であるのにもかかわらず、手術や抗がん治療を受ける患者が後を絶たない現実に、警鐘を鳴らしています。

 『あなたの癌は、がんもどき』は専門書ではなく、一般の人たちが読むことを想定して書かれており、「がん治療」の現状を把握することができます。
 近藤さんは、本書の刊行後、雑誌「文藝春秋」や「週刊文春」においても、抗がん剤は一部のがんを除いて効かないこと、そしてがんには、放置しても転移することがない「がんもどき」と、どんな治療をしても治らない「本物のがん」があると主張しています。他の医師からの反論も出始めているので、今後、本書の刊行をきっかけに、医学界で論争が起こるかもしれません。
 本書は、私たち一般人が医師に頼らずに医療について正しい知恵を身につける必要があることを思い知らされる一冊です。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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