猫の売買するのは、そろそろやめたほうがいい!

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 栃木県の地方紙「下野新聞」(しもつけしんぶん)に、ある動物販売仲介業者の登録を県が取り消したという記事が掲載されていた(2011年2月23日付)。通常、登録取り消しの前には、業務停止命令の処分がくだる。これまで登録を取り消された仲介業者はなく、本件が全国初となる。

 業者の名前は「ペットプレイス ベルノア」で、取り消しの理由は動物愛護法違反。同社は、ペット販売に必要な書類の作成をおこたったり、劣悪な環境で飼育した猫をおもにネットで販売していた。いたましい話である。
 店頭やネットで販売されている猫を買い、しっかりと育て、死ぬまでめんどうを見る覚悟をしている飼い主さんもいることであろう。そんな方々には申し訳ないが、金銭を介在させた上で猫をやりとりするのは、そろそろやめにしたほうがいい、と筆者は考えている。
 保健所で多くの猫が殺処分されるのはなぜか。多くの場合、飼育を放棄した心ない飼い主により、捨てられたり、保健所に持ち込まれるからである。ようは、「死ぬまで飼う」という覚悟などせず、安易な気持ちで飼いはじめる人が多いということだ。
 では、なぜ安易な気持ちで猫を飼いはじめる人が多いのか。その大きな理由は、猫が商品化しているからである。極端な話、ぬいぐるみを買うのと同じ感覚で、生き物としての猫を買う。もちろん、「死ぬまで飼う」覚悟など、持たずに買うのであろう。
 そして、猫が商品=貨幣になれば、猫の売買でもうけようという人や業者があらわれるのは必然である。こうして、猫が好きな人がいるから、猫を売る業者いて、猫を買う人がいるから、飼いあきて捨てられたり殺されたりする猫がいる、という悪魔のサイクルが駆動しつづけることになる。

 作家の佐藤優さんは、『「子猫殺し」を語る』(双風舎)のなかで、「猫が商品経済に飲みこまれない」ための対策を提案している。ひとつめは、「猫をやりとりするときに、極力、貨幣を介在させない」こと。ふたつめは、マニュアルどおりに生まれなかった猫が殺されるのを防ぐため、「ブランド猫のやりとりはしない」。
 「かわいい!」と衝動的に買って、飼えない状況なのに無理して飼いはじめれば、結果として猫を苦しめることになる。また、自分が飼っているブランド猫の背後では、「商品にならない」と判断された多くのブランド子猫が殺されている。そういう想像力を持つことが、ほんとうの猫好きにいま求められているのではないか。

(谷川 茂)


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