厚生労働省がまとめた能力開発基本調査結果によると、従業員全体の能力を高める教育訓練を重視する傾向が強まっていることが分かった。

 正社員に対する教育方針をみると、「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業は53.5%(前年度比4.0ポイント増)、「選抜した労働者の能力を高める教育訓練」を重視する企業は46.5%(同4.0ポイント減)となった。

 前年度に比べると、「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業の割合が増加し、「選抜した労働者の能力を高める教育訓練」を重視する企業の割合を上回った。

 今後の方向付けを見ると、「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業が59.8%となっている。

 2009年度に正社員の教育訓練に取り組んだ事業所の割合は、計画的OJT実施率は57.8%(前年度比0.6ポイント増)、OFF-JT実施率は67.1%(同1.4ポイント減)、自己啓発支援は62.2%(同4.3ポイント減)だった。

 教育訓練に支出した費用の労働者1人当たり平均額(費用を支出している企業の平均額)は、OFF-JTは1万3000円、自己啓発支援は4000円で、前年度と変わらなかった。

 2009年度に自己啓発を行った正社員は41.7%(前年度比0.4ポイント減)。自己啓発における問題として、「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」(56.1%)、「費用がかかりすぎる」(36.5%)を挙げた回答者が多かった。

 同調査は、2010年9月1日〜10月5日に、企業調査(従業員30人以上)7100社(有効回答率44%)、事業所調査(従業員30人以上)6700事業所(同68%)、個人調査2万600人(同39%)を対象に実施した。

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