内藤大助が絶賛するケータイ小説
 第5回日本ケータイ小説大賞の表彰式が22日(火)に、六本木のANAインターコンチネンタルホテルで行われた。
 今回、大賞に選ばれたのは櫻井千姫さんの『天国までの49日間』
 クラスメイトからのいじめを理由に自殺した14歳の折原安音は、天国に行くか地獄に行くかを考えるための猶予期間を与えられ、霊として生前に暮らしていた世界に戻る。しかし、遺書は見つからず、反省の色の薄いいじめ首謀者たちを見て死んだことを後悔する安音。しかし、唯一死者と会話ができるクラスメイト・榊と過ごすことで、忘れていた家族との絆や友情の温かさに気付いていく、というストーリーだ。
 本作は「いじめ」が主題となっていることもあり、本作が掲載されていたケータイ小説サイトの「野いちご」(スターツ出版が運営)には1500件以上もの感想が集まるなど、若い層を中心に人気を集めていた。

 授賞式には、審査員を務めたモデル・タレントのてんちむさんや、特別ゲストとして元WBC世界フライ級王者の内藤大助さんも参加するなど豪華な顔ぶれ。

(写真左からてんちむさん、櫻井さん、内藤さん)
 受賞作について、櫻井さんは「友情の大切さや家族の尊さを伝えようと書いたつもりでしたが、やはり一番はいじめはいけないということに尽きます。今回の募集テーマは『青春』でしたが、青春は一度しかなくて大人になってから取り戻すのは難しいもの。そんな青春時代にいじめなんかやっていたらもったいないです。青春の最中にいる人は、周りの人を大切にして楽しい思い出をたくさんつくってほしい」と話した。

 自身も学生時代にいじめられていた経験を持つ内藤さんは「(作者の櫻井さんについて)いじめられていたか、いじめていたかどちらかだと思っていたが、どちらの経験もないと聞いて驚いた。本当にいじめられていた経験があるのかと思ってしまうくらいリアルだった」と語り、てんちむさんも「いじめている側の気持ちも、いじめられている側の気持ちもよく描かれている。もし今いじめている子やいじめられている子がいたら、この作品を読んで考えを変えてほしい」と話した。
 また、優秀賞にはコンさんの『有明先生と瑞穂さん』と、高橋あこさんの『太陽が見てるから』が選ばれた。

◇ ◇ ◇
 『恋空』や『赤い糸』が大ヒットした2005〜2006年と比べると下火になったイメージのあるケータイ小説だが、今回の応募作品数は9116点と過去最高、同賞創設時と比べると5倍にもなっている。このことはケータイ小説が一過性のブームでなく、若い世代を中心に市民権を得たことの表れだといえるだろう。
 大賞受賞作『天国までの49日間』は2月24日(木)にスターツ出版より発売。ブームを超え、コンテンツとして根付き始めたケータイ小説の最新形をぜひチェックしてみてほしい。
(新刊JP編集部/山田洋介)


【関連記事】 元記事はこちら
村上春樹イチオシのサブカル本
有名作家が自らの子どもの名前に込めたメッセージとは?
アイドルからAV女優へなった理由とは? 原紗央莉さんインタビュー
結婚できない女性・10の法則

【新刊JP注目コンテンツ】
そうか、こうやって木の家を建てるのか。「200年住宅」と工務店選びの知恵(新刊ラジオ 第1351回)
『あなたがいなくても勝手に稼ぐチームの作り方』特集ページ!