テキスト系妄想メディア「ワラパッパ (WARAPAPPA )」より


春である。卒業シーズン、別れの季節である。とはいえ、別れの後には新たなる道が待っている。進級、進学、あるいは就職。そのために居住地を移す人も多いことだろう。新しい人生の門出である。つまり、春は別れの季節であり出会いの季節でもあり、新しい芽が息吹く季節なのである。
 だがそのどれも享受できない人間がいる。それが今の私である。
 受験生が志望校へと向かうバスの乗り場を探している。上京してきたまだ幼さの残る顔の娘が母親に付き添われ4月からの新居を探している。卒業式を終えたばかりの女子大生達が名残惜しそうに記念撮影を繰り返している。商店街には「フレッシュマンセール」の文字がある。春らしさに溢れている。
私はその様子をチェーン店のコーヒーショップの窓から眺めている。自分も何かしなければと焦燥感に襲われるも、何せすることが何も無い。それでも「何か」と考えた時に浮かび上がったのが『死のグループ』という単語である。「語感がなんだかかっこいい」との理由で、私は『死のグループ』について考え、『死のグループ』作ってみることにした。
 そうして、最初の『死のグループ』ができあがった。

グループD
 いかがだろうか。見るからに『死のグループ』ではないだろうか。
 

 モノマネを生業とする者、あるいはモノマネを得意とするお笑い芸人、演歌歌手。モノマネというジャンルには数多くのタレントがひしめき合って存在している。その中で最も優れたモノマネをするのは誰なのか? それは誰しもが気になることであり、人が二人集まればこの話題になるとも言われている。幾度となく繰り返された議論である。そろそろ私達は「誰のモノマネが一番なのか? 誰のモノマネが最強なのか?」の答えが欲しくなった。
 そんな熱い要望に応えるべく、大規模な大会が開催された。日本中のモノマネ自慢達が集まり、一番を決定しようという簡潔で偉大な大会だ。地区予選を勝ち抜いてきた者たちが集まり、グループステージを行う。この予選リーグの上位2名が決勝トーナメントに進むのだ。
 まずは抽選によりグループ分けが行われた。出場者はみな緊張の面持ちで抽選に参加。何事もなくスムーズに終わるかと思われたその時、会場からどよめきが起こった。全員の視線はグループDに集まっている。なんとそこには優勝候補の実力者の名前がズラリ並んでいるではないか。コロッケ、清水アキラ、ビージーフォー、栗田貫一。名だたるメンバーが同一の組に集中する事態となった。
そう、『死のグループ』の誕生である。


などというバックボーンを考えることにより、『死のグループ』らしさがより高まる。
さらに「らしさ」を高めたい時はどうするべきか。「グループD」に「死」という表現がいかに的確であるかを説明するためには、他のグループとの対比をするのがベストである。比べることによってどれほど苛酷なグループリーグであるかが浮き彫りとなるのだ。
私はグループAから順に考えていくことにした。
(※勝ち点は、勝利チームに3点、引き分かると両チームに1点)

グループA
  ここは岩本恭生と松居直美の勝ち抜けで決まりだろう。波乱が起きるとするならば岡本夏生のパワープレーであるが、各人が「いつも通りの自分のモノマネ」さえできれば問題はない。これらの理由からこのグループを『死のグループ』と言うのは憚られる。

グループB
  本命は松本明子である。歌唱力の高さが更にモノマネのクオリティをあげている。吉村明宏は和田アキ子でどこまでいけるか。何か秘策が無い限り、ダチョウ倶楽部が勝ち抜けるだろう。妥当な結果となる。ここも『死のグループ』には値しない。

グループC
 なんと言っても松村邦洋である。大きな怪我がない限り彼がここで敗退することはない。次点には確固たる実力を持っている桑野信義が続くであろう。C.C.ガールズのお色気を持ってしても両者を脅かすことはできない。ここにも波乱は起きない。『死のグループ』とは程遠い。

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この記事の元ブログ: 『死のグループ』を作ろう(前編)


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