■福岡にとって5年ぶりとなるJ1での戦い
 1月23日の必勝祈願を経て、翌日から本格的に始動した今季の福岡。昨シーズンのレギュラーが移籍や引退などで4人も抜けたが、磐田から成岡翔や松浦拓弥、FC東京から重松健太郎など移籍組を含め9人が新たに加入し、順調なスタートを切った。この日、チームの指揮を執って4年目に突入した篠田善之監督は「選手がいい顔でグラウンドに立ってくれたので、今年1年期待したいと思います。去年から引き続きいる選手、新たに加わった選手とコミュニケーションを取りながらまとまって、グループで戦いたい。そして、J1で暴れたい」と抱負を語った。

 福岡にとって5年ぶりとなるJ1での戦い。僅か1シーズンで降格してしまった2006年と同じ轍を踏まないためにも、開幕までの入念な準備が必要だった。しかし、この冬の寒波により相次ぐ練習試合の中止。さらには、霧島・新燃岳の噴火によって予定されていた宮崎キャンプも中止となってしまった。ただ、篠田監督は「昨年のアグレッシブでスピーディなサッカーをベースに、プレーの質と精度を上げたい」、「システムも去年の4-2-3-1と同じになる」と明言し、前向きな指導を続けている。

■新戦力はチームへ順応しつつある
 2月16日現在、チームは使い慣れた雁の巣球技場でチーム作りを進めている。これまで行われた練習試合は北九州(45分×3本、1対1)、熊本(45分×4本、3対3)、Kリーグ・全南(45分×2本。0対2)、九州産業大学(45分×2本、5対0)の4試合。その中で、既存選手と新加入選手の融合が図られている。注目の成岡は北九州戦と九州産業大学戦はトップ下で、熊本戦では右MFでプレー。

 初戦となった北九州戦後に「最初なのでコンディションを確かめるにはよかった。守備でどんな時に、誰がプレスに行くかを確認できたことはよかったけど、もっと詰めないといけない。攻撃でも自分がどこでどんなプレーをするか周りの選手に伝えたい」と開幕に向けての課題を上げた。左MFでプレーする松浦は、同じく新加入の左SBキム・ミンジェと初コンビとは思えないコンビネーションを見せている。松浦が「ミンジェは頑張ってくれるからやりやすい」と言えば、キムは「松浦とはやろうとしていることがわかっている。ミスを無くせばもっとよくなる」と福岡の新たな武器になることを予感させた。

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■著者プロフィール
 アラキヒデキ

 専門学校を卒業後、タウン誌などのアシスタントを経てフリーのライターに。ジャンルにこだわらずさまざまな取材を行っていたが、キャリアを積むに連れ、幼い頃から好きだったスポーツ取材をメインにした活動にシフト。現在はサッカーを中心にラグビーなどの取材も行っている。ストイコビッチ(現名古屋監督)のファン。

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