現代の若者たちはデートをしなくなった?

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■デートをしなくなった現代の若者たち
 「ソーシャルネイティブ」という言葉を知っているだろうか。
 アスキー総合研究所所長の遠藤諭氏によると、主に1990年前後に生まれ、社会環境の変化とネットやゲームによるコミュニケーションスタイルの変化の中で育ってきた世代のことを「ソーシャルネイティブ」と呼ぶ。
 遠藤氏が執筆した『ソーシャルネイティブの時代 ネットが生み出した新しい日本人』(アスキー・メディアワークス/刊)は現代の若い世代の人たちのライフスタイルがどのように変容してきたのか、そしてどのように変容していくのかを解説する一冊だ。

 本書の中で、この世代の特徴の1つとして述べられているのが「休日の過ごし方」だ。アスキー総研の調査によれば、「大学生・専門学生・大学院生」の休日デート率を見ると全体で18%、男子は14%、女子は23%となっている。
 バブル期までの日本は、大学生は彼女をゲットすべく全力を注いだものだった。1970年代中盤からは1980年代中盤にかけては、『ラブアタック!』『プロポーズ大作戦』といったテレビ番組が席巻し、1987年から1994年には『ねるとん紅鯨団』が放送され人気を博し、若者の恋愛熱を高めていた。

 アスキー総研の調査である『MCS 2011』によれば、「大学生・専門学生・大学院生」が1ヶ月に使える金額と、「休日デート率」の相関度は高く、金額が上がればあがるほど、「休日のデート率」が上がっている。これを受けて、遠藤氏は1ヶ月に使えるお金とデート率が比例するのだから、バブル期はさぞデートが多かったと予想できるという。
 「家デート」といった外出しないデートの形もあるが、「デート」をめぐる若者の価値観は確実に変化していると言えよう。

■お金がなくても楽しめる「消費」の形
 本書において「ソーシャルネイティブ」とともに重要な世代として登場するのが「ビンボーハッピー」世代だ。「ビンボーハッピー」とはネットを上手に使いこなして時代に適応してきた世代のことで、20代後半が中心だ。

 彼らの特徴は、よく言われているようにモノを「欲しがらない」、つまり「消費したがらない」という点だ。しかし遠藤氏は彼らは必ずしも欲望が減退しているのではなく、「興味対象がお金のかかるものからかからないものに転換されたのを大人が気づいていないだけかもしれない」と指摘する。
 ニコニコ動画やYouTubeなどは無料でコンテンツを楽しめるようにし、お金をかけずともまともなファッションを身にまとうことができる「ファストファッション」が流行する。さらに『ラブプラス』は恋のドキドキ感をリアルさながらにユーザーに与えてくれる。また「ソーシャルメディア」によって飲み会や合コンを開かずとも友人関係を維持することができるようになった。
 これだけの変革が、今現実に起こっているのだ。

 これまでの世代とは全く違った道具を使い、ライフスタイルを持ち、インターネットを自由自在に使いこなす2つの世代。それが「ビンボーハッピー」と「ソーシャルネイティブ」だ。
 彼らが今後の社会の中心となっていくことには間違いない。そのとき、とりわけビジネスにおいては、時代に対応した形で常に変化をしていけなければならければ、生き残っていくことが出来ない。本書は今後の日本人のライフスタイルの変化を考える上で示唆を与えてくれるだろう。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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