(社)日本インテリアファブリックス協会では、さる2月9日に経済産業省の富吉繊維課長を招き、業界の抱えている課題や経済産業省の施策などについて意見交換を行った。NIF側の出席者は、吉川一三会長、日比賢昭副会長、柏原賢二副会長、中西正夫副会長の4名と事務局。
その中で、富吉繊維課長より現在政府が進めているTPP(環太平洋経済連携協定)の概要説明があり、業界の理解と支援を得たいとの要請があった。それを受け吉川会長は「よく理解できた。業界に周知して賛成の輪を拡げたい」との賛意を表明した。

■経済産業省繊維課・富吉課長の概要説明趣旨
TPPに関する国内の世論は、経済団体、製造業界などは押しなべて賛成しているが、海外から格安な農産物が流入し、日本の農業が成り立たなくなるとの理由で反対する声の方が大きく響き、経済産業省としては実現に危機感を抱いている。TPPに参加することは、貿易相手国の関税を撤廃、または削減させることであり、自動車・家電などの輸出拡大、さらにサービス貿易や投資拡大にも繋がり、日本の競争力を高める効果は高いとされている。国内の製造業は縮小を続け、この10年で約300万人分の雇用、22万カ所の事業所が減少した。これは例外の都道府県はなく全国的な現象だ。戦後、兼業農家による稲作農業が一般的になり、農家の生計のほぼ半分は、企業(工場)からの賃金で賄うことが普通である。国際的に競争力が低下し、苦境に立たされた企業が農村から工場を撤退させれば、周辺農家への打撃は大きい。しかも農業従事者の平均年齢は60歳を超えている。であればやがて農業も担い手を失い、地域から活力が失われる。現在、経済産業省は松下忠洋副大臣を議長とする「農業産業支援化ワーキンググループ」を立ち上げ、対策を検討しているところである。企業が海外販路を求め市場拡大を図れば、兼業農家の雇用と国産農作物の購買力を提供できるようになる。
さらに企業と農村が連携して、「一社一村運動」に取り組むことによって、地域農業を底支えできる。ぜひとも国や地方公共団体に対し声を大にしてTPPへの早期参加を促していただきたい。