2月も中旬に入り、間もなく開幕するペナントレースに向けて調整のピッチをあげているプロ野球選手たち。そんな彼らがどのような想いを持って野球をプレーしているのかを知るための1つの手段として、彼ら自身が執筆している本があります。
 特に監督が書いた本は、チームマネジメントの教則本として多くのビジネスマンに示唆を与える内容がつまっており、ベストセラーとなることも少なくありません。

 そこで、今回はプロ野球12球団の監督たちがどんな本を執筆しているのか、ピックアップしてみました。

 まずは昨年のセ・リーグの覇者である中日ドラゴンズの落合博満監督。
 落合監督といえば「オレ流」ですが、そんな「オレ流」をタイトルに入れた『なんと言われようとオレ流さ』(講談社/刊)を1986年に出版しています。当時の落合監督はロッテオリオンズの主力選手として2年連続三冠王に輝いていた、まさに選手としての絶頂期。今も昔も変わらない落合監督の「オレ流」を貫く姿勢に、学ぶべきところがあるはずです。

 オリックス・バファローズの岡田彰布監督は、阪神タイガースの監督辞任後に『頑固力―ブレないリーダー哲学』(角川SSコミュニケーションズ/刊)という本を執筆しています。1つの筋から決してブレない岡田監督の意思決定は、落合監督の「オレ流」と通じるところもあると感じさせられます。また、補強を繰り返す読売ジャイアンツの批判なども行っており、阪神ファン以外の野球ファンも楽しめる1冊です。

 2008年のベストセラーといえば、埼玉西武ライオンズの渡辺久信監督が執筆した『寛容力』(講談社/刊)です。台湾野球などを経験した苦労人の渡辺監督ですが、どうして就任1年目で西武を優勝に導けたのか。若手の人心掌握術が語られている本として、多くのビジネスパーソンに受け入れられました。

 ほかに、今年から現場に復帰した東北楽天ゴールデンイーグルスの星野仙一監督は『星野流』(世界文化社/刊)をはじめ、多くの本を著していますし、読売ジャイアンツの原辰徳監督や阪神タイガースの真弓明信監督、北海道日本ハムファイターズの梨田昌孝監督、福岡ソフトバンクホークスの秋山幸二監督もそれぞれ自著があります。

 一方で、書籍を出版したことがない監督もいます。
 昨シーズン、セ・リーグでBクラスとなった東京ヤクルトスワローズ、広島東洋カープ、横浜ベイスターズの各監督です。ヤクルトの小川監督と横浜の尾花監督はこれまでコーチや二軍監督として大きな功績をあげてきた方々ですが、少し地味だからでしょうか、本を執筆してはいません。
 広島の野村監督は就任2年目の青年監督。まだ若いからなのかと思いきや、広島の監督自体があまり本を書かない傾向にあるようです。ここ30年で7名が監督に就任していますが、古葉竹識さんと山本浩二さん、三村敏之さんの3人で、人気選手だった達川光男さんも意外に本を書いていないのです。
 また、パ・リーグでは、千葉ロッテマリーンズの西村徳文監督が唯一執筆していません。

 プロ野球の監督が著する本の多くは、冒頭でも述べたようにチームマネジメントについて語られており、部下のやる気の出し方、戦術のたて方など、ビジネスにも通じる事柄が多く書かれています。リーダーとして困ったときに、こうした野球監督の本を読んでみるのも良いのかも知れませんよ。
(新刊JP編集部/金井元貴)


*広島の監督の項目に関しまして本を出版したことがあるのは古葉竹識さん、山本浩二さんのみと記載しておりましたが、三村敏之さんが『超二流のススメ。』(株式会社アスリート/刊)という書籍を2001年に出版しています。大変ご迷惑おかけし、申し訳ございません。お詫びの上、記事を訂正させて頂きます。

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