書店員が選ぶ『気になる異性に贈りたい本』(2)
 世の中にはあんな本やこんな本、いろんな本がある。そのテーマも十人十色。「感動したい本が読みたい!」「思いっきり怖い本を味わいたい」と思っても、 どんな本を選べばいいのか分からない! とお悩みの方も多いはずでは?
 そんなときにあなたの味方になるのが書店員さんたちだ。本のソムリエ、コンシェルジュとしてあなたを本の世界に誘ってくれる書店員さんたち。
 そんな彼らに、テーマごとにお勧めしたい本を3冊答えてもらうのが毎週水曜日に配信する、この「わたしの3冊」だ。【「わたしの3冊」バックナンバーはこちらから】

 2011年2月のテーマは『バレンタインの季節に、気になる異性にプレゼントしたい3 冊 』! もうすぐバレンタイン。書店員のみなさんがもし異性にプレゼントするとしたら、どんな本を贈りたいと思っているのだろうか? 今回は紀伊國屋書店新宿本店のピクウィック・クラブさんが登場してくれた。


◆『コレラの時代の愛』

著者:ガブリエル・ガルシア=マルケス/翻訳:木村榮一
出版社:新潮社
定価(税込み):3150円

カバーを外して相手に贈れば、チョコレートとラブレターを一緒に贈ったようなものです。他に説明は要りません。


◆『ネクロフィリア』

著者:ガブリエル・ヴィットコップ、翻訳/野呂康、安井亜希子
出版社:国書刊行会
定価(税込み):2940円

たとえば生者が生者に愛を伝えたい時、何を用いるのが一番いいだろうか。きっと言葉だろう。では生者が死者に愛を伝えたい時は果たして何を用いればいいのだろうか。どんなにロマンチックで愛情溢れる言葉を彼(彼女)の耳元で囁いたとしてもそれは聞こえていない。聞こえていたとしても囁き返してはくれない。言葉というものは死者の前では一瞬にして無意味なものになる。そうなったらあとに残るのは肉体だけだ。死者にも、しばらくは肉体が残る。愛がない交わりはただの肉体運動にしか過ぎないが、そこに愛が生じているのなら交わりは立派な感情行動に変わる。もう生とか死は関係ない。


◆『マイナス・ゼロ』

著者:広瀬正
出版社:集英社
定価(税込み):800円

甘いチョコレートも良いけれど、ほろ苦い時間旅行をプレゼントするのはどうでしょう?行き先は昭和7年の銀座。まさにこれから第二次世界大戦に突入しようという直前である。物騒な世の中かと思うかもしれないけれど、どうやらそうでもないようだ。震災の復興に活気づいた銀座は原色のネオンがどぎつく光り、露店が並び、英語看板がでかでかと乱立する。そして、バーには白塗りの女たち。それらは戦争という壁に隔たれた今とはちょっと違った銀座。そんな失われた世界へ連れて行ってあげよう。ただし、帰りは保障できないけれど。ぶじ帰って来られたなら現代の銀座を歩いてみればまた一層面白いはず。ほら、デートの口実もできました。


【選者プロフィール】
今回ご協力いただいたピクウィック・クラブさんは紀伊國屋書店新宿本店の書店員さんたちによって結成された文学愛好サークル。
昨年4月には「ワールド文学カップ」と題した大規模フェアを展開するなど、精力的に活動中です。

◇   ◇   ◇

【今回の書店】
■紀伊國屋書店 新宿本店

住所:東京都新宿区新宿3-17-7
TEL:03-3354-0131
FAX:03-3354-0275

■アクセス
JR新宿駅東口より徒歩3分、 地下鉄丸の内線・副都心線・都営新宿線「新宿三丁目」B7、B8出口より徒歩1分(地下道より直結)

■営業時間
10:00AM〜9:00PM

■ウェブサイト
http://www.kinokuniya.co.jp/

2月20日まで「キノべス2010」を紀伊國屋書店新宿本店2Fにて展開!→【レポート記事はこちらから】

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