どうして目黒通り沿いには家具屋や雑貨屋が多いのか

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 東京、銀座。
 高級ショッピング街というイメージが強いこの街には、もう1つの側面がある。それは、200軒を超える画廊がある、“美術の街”という面だ。
 画廊が一箇所にまとまって存在しているというわけではないので、あまり銀座に行かない人は美術の街と言われてもピンとこないかも知れないが、歩いていると、数ブロックも離れていない場所にいくつも画廊が並んでいることが分かる。「一見さんお断り」とよそ者扱いされてしまう店もあるため、現在では初心者向けの「画廊巡り」などの街歩きツアーもたびたび行われているそうだ。

 そうした銀座の雰囲気を保っているのが、「中央区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例」(1998年制定)だ。この条例は「銀座ルール」といわれ、前面の道路の幅に応じ、建築物の高さを13メートルから56メートルまでと規定するというもの。小さな店舗が寄り添う形で建ち並んでいる銀座の風景は、この条例の下で保護されている。

 毎日新聞社から出版されている『人を集める技術!』(内藤孝宏/著)は、こうした人気を博している地域やスポットなどを取材し、その人気の裏側を探る一冊だ。マーケティングの本ではあるが、町おこしなどの事例集としても使える。

 もう1ヶ所、本書から紹介しよう。
 目黒インテリア通り、通称「家具通り」は、山手通りと目黒通りが交差する大島神社から碑文谷あたりまでの目黒通り沿いのことを指し、北欧家具、イームス家具からアジア雑貨、レトロ雑貨など60以上の個性的なお店が並ぶ。

 しかし、この目黒インテリア通りは駅前の繁華街から離れた場所にあり、広い駐車スペースもない。そんなところにどうしてこれだけたくさんのインテリア店があるのだろうか。著者の内藤氏はインテリア通りに連なるお店の人々へのインタビューの中から、その理由を知る。
 目黒通りは横浜から都心へ向かう、主要幹線道路だが“日本一外車が通る道路”と呼ばれている。外車や、外車を所有できる人物が多く通るその道路、つまり目黒通りは“こだわりの家具を買うことができる富裕層が通る道”なのである。
 また、大きな品物を扱う家具屋は、家賃や広さの関係上、交通の便が良い繁華街には不向きであり、こうした駅から離れている静かな場所の方が適しているという。

 『人を集める技術!』は、この他にも神楽坂や秋葉原といった地域や路上ミュージシャンや、東京大神宮など、人気スポットの様々なケースを取り上げている。本書を通して、人が集まるためのヒントが得られることだろう。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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