「拝啓」「敬具」って、どういう意味?
「拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」「〜よろしくお願いいたします。敬具」と、多い方では1日10回以上使っている文章ではないでしょうか。ところで、この「拝啓」そして「敬具」という単語、何気なく使っていますが、本当はどのような意味があるのでしょうか。 

拝啓って何?どういう意味?

質問者の方も「拝啓ってどんな意味?」と疑問を感じています。それに対する回答は、

   「『へりくだって申し上げます』という意味」(epigenetic_codeさん)

   「『拝啓 貴社ますます〜』この部分は文章の『前文』といいます。基本は、『頭語(拝啓・前略などですね)→挨拶(時候、感謝など。例えば『新緑の候 時下ますます…』などですね)。時候の挨拶は、月によって決り文句があります。先ほどの例の『新緑』は5月の文章に使う言葉です」(o24hiさん)

   「『拝啓』は頭語と呼ばれるもので、文頭に起きます。他にも、前文を省略するときの『前略』、丁寧な『謹啓』などがあります。これは、手紙の最後に置かれる結語とセットになり、『拝啓』には『敬具』、『前略』には『草々』などの決まりがあります」(shinkun0114さん)

■拝「おじぎ=つつしんで」、啓「述べる=申し上げます」の意味、そのほかは

回答者の答えから、「拝啓の意味」や「文頭の挨拶文」というところまではわかります。ただ、文末に応答する「敬具」はどのような意味なのかという点ですが、敬具も実は同じ意味なのです。もちろん敬具は「結語」ですので、「つつしんで申し上げました」という意味になりますが。

語源としては、「敬」は「心よりうやまう」、「具」は「伴う・述べる」という中国由来のものです。

また「店主敬白」という言葉も見かけますが、これも敬具と同じ意味です。敬白の場合、拝啓より丁寧な頭語である「謹啓」と結ぶことが多い単語です。

それと比較して「前略・草々」の組み合わせは、同じ意味ではなく、「前略」は「取り急ぎ用件から入ります」の意味、「草々」は「粗略な様子」を意味する用語で、意を十分に尽くした文でないことや、挨拶文が無かったことをわびる意味があります。

また女性では「かしこ」を使う方もいらっしゃいますが、「敬具」「草々」の代わりに使うことのできるもので、「かしこまる」からきています。といってビジネス文書で「かしこ」とつけるのは少々変に思われるかもしれませんが。

ほかにも、お悔やみなどで、急いで弔意を伝えるときに使う頭語「急啓」の結びは、やはり取り急ぎだったことをわびる「草々」を使ったり、前略と違って「まずはお悔やみの意」を表していたりするので決して粗略にしているわけではないので、そのまま「敬具」でしめくくる場合もあり…。

ああ日本語って難しいと感じる瞬間ですね。もちろんこの頭語・結語を間違えないことは重要ですが、本文にも気をつけないと、せっかくの挨拶文が無駄になってしまうことも。堅苦しくするための単語ではないですが、間違えては意味が無くなる。気をつけなければならないポイントですね。

桜井 規矩之左右(Kikunozou Sakurai) →記事一覧

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